ムサシ 対 武蔵
ー闇、闇だった、ムサシの視界に写っているのは大木や林、揺れる大木の木の葉、少しの夜空に輝く星、聞こえるのは風になびく木の葉の騒めき、風の音、感じるのは風の風圧、だが、そこには相対するはずの相手・・・武蔵と名乗る男の気配がしなかったー
「」ゴクッ
ギロッ! ギロッ!
ームサシは腰を深く落とし構え、大刀の刀に手をかけ、攻撃が来るのを待っていた、本来ならば先手の先手を殺気と闘気でとるはずのムサシがだー
「・・・・ムサシさぁ~ん、」
ームサシの耳元で人をおちょくる小さな声が聞こえたー
「!!ギイヤッッ!!!」
ームサシは刀を素早く抜き、雄たけびを上げながら背後に刀を振ったー
ッッ!!
ー刀は空を斬ったー
「ッッッ!!!どこだぁ!!!、どこにおるッ!!!武士ならば!!!わしの前に出てこいッッ!!!」
ームサシは刀の鞘を強く握りしめ、歯を食いしばり、顔をこわばらせ大声でそう言った、その声は森に響いた。そして、コレはムサシの【ブラフ】であった。それを示すかのように顔こわばらせて必死さを感じるが・・・その目だけは嘘をつけなかったー
「(今風とやらでいえば「ヤバい」のぉ~、敵が見えん、じゃが敵からはワシは丸見え、すっ裸じゃのぉ~。・・・見えん、見えん、見えん。ヤバいのぉ~)」
ー闇、闇だった。ムサシにとって今の状況は闇そのもであった、見えないがそこにいる、だが、見えない、感じない。武士のムサシにとってこの状況は危機的状況であった。ムサシの過去の死合、決闘は一振りで決するもの、先の読みあい、相手の「所作」、相手の「眼力」、相手の「汗」、相手の「雰囲気」、それらを即座に判断し決行する、いわば【第六感】と呼べるモノを使っていた、だが、今はソレが使えない、使える状況ではない、+、ムサシは相対する武蔵と名乗る男を【強者】だと肌感で感じた、ムサシの今の状況は喉元に【死】を突き付けられているようなものであったー
「・・・誘いには乗らんか・・・だったら・・・・【ゴリ押し】じゃのぉ~」
ームサシは刀を鞘に戻し、【抜刀】の構えをとった、そして、刀を抜いたー
「『偉業・天下無双』・・・『五月雨』」
ザッッッッッ!!!
ー辺りの木は刹那の間に一気になくなったー
ー『五月雨』ー
ー辺りに斬撃をまき散らす技ー
ーデメリットとしては、斬撃を一瞬にしてまき散らす為、射程距離が短くなるー
「・・・やったか」
ームサシが刀を鞘に納めようとした時ー
「その刀がムサシさんの『特典』ですか・・・」
「!!」
ームサシが刀を収めるのを止め、距離を離れようとするためバックステップ踏んだ時ー
「はい、ドーン!!」
ゴス!!
「べッッッ!!」
ームサシの鼻に武蔵が思いっ切り左ストレートを入れた、ムサシは鼻時をまき散らし、後ろに倒れたー
「・・・・殺す!!!!」
ームサシは立ち上がり、武蔵を斬ろうとした時、腕を上にあげた時に気づいたー
「!?」
ームサシの手から刀が無くなっていたー
「俺が持っときますよ!、俺も武蔵だしいいでしょ!!」
ー武蔵は指で刀を鞘の端を掴みブラブラとさせているー
「このぉぉぉぉ・・・・なぶり殺してやる・・・」
ー刀を奪われたムサシの目からは上質な殺気が漏れていたー
ピリピリピリッッ!!
「うひょぉぉ~、まるで富士(富士山)だ、まぁいいか、こっちに『特典』はあるわけですからね~」
ー武蔵はニヤニヤとしながらムサシを見ながらそう言うとー
ぴょん!ぴょん!
「!?(早い!!)」
-武蔵はバックステップをしながら『五月雨』の射程外にあった大木に飛んだー
「そして、これで、盤面は俺に傾く」
ー武蔵は【下】を見下ろしながらそう言うと、まだ『五月雨』で斬った更地の内にいる漢、ムサシを見てこう言ったー
ぺラァァ
『偉業・五輪の書・地』
・・・・ゴゴゴゴォォォ・
「?、地震か?」
ー揺れはさらに大きくなったー
「!?いかん!!」
ームサシは何か【ヤバい】と思った、ムサシは大きな大木まで走ろうとした時ー
ビシュ!!
・・・グサッ!
「グッ!なんじゃ!?」
ームサシの足の甲に大きな針の様な物が下から貫通していたー
「コレもヤツの仕業か!?」
ゴゴゴォォォォォォ
ー揺れがムサシの体を揺らす、ムサシの心臓は不安で高鳴っていた、嫌な汗が頬を通っていたー
「血は出るがッ!抜くしかない!!!ッッッ!!」
ー武蔵はそれも大木の上からあぐらをかきながら、まるで軍師のように顎に手をあて、こう言ったー
「あ~無理だよ~」
ググググッッ
ームサシは足の甲に刺さった針の様な物を抜こうと思いっきり足を上にあげたー
「グオッッッ!?、なんじゃ!!!!これは!!」
ググッッッ!!
ピチャ!ピチャ!!
ー血が足の甲から流れるー
「!?、【返し】か!?、この針には【返し】がついている!!!!」
ー【返し】ー
ー自然界にもあるが、分かりやすく言えば釣りで使う針の先についているアレであるー
ーなぜ、それがついているのか、それは獲物を逃がさない為であるー
ー魚が針に引っ掛かると魚はもの凄い力で逃げようとする、その時に【返し】が無ければ針をツルッとすべり魚が逃げてしまう、だから【返し】があるー
「そう、【返し】がついていますぜぇ~、その【木の根っこ】には」
ーその時、ムサシは力をもう一度入れ足を抜こうとしていたー
「ぐおおおお!!!!!」
ーだが、辺りに血が飛び散るだけで足は抜けなかったー
「壊せ」
ー武蔵は大木の上からそう言うとムサシの地面は崩落したー
グシャ!!グシャグシャ!!
ー辺りは砂埃をまき散らして下の状況は見えなくなっていたー
「俺の五輪書の地の章はこういう事ではないんですがねぇ~、事実は小説よりも奇なりというらしいですからねぇ~」
ーそして、武蔵は後ろを振り向きながらこう言ったー
「では、俺が行きますかぁ~、【北】に」
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~二日前~
「え?「絶対に戦うな?」ですかい?」
ー二日前、武蔵はホワイトの秘密の基地の中で会話をしていたー
〈はい、そうです。絶対に【彼女】とは戦わないで下さい〉
ーその時、ムサシは首を傾げたー
「?・・・でも、なんでですかい?、だったらこの【作戦】は・・失敗するんじゃないんですかい?」
ーホワイトは顔を上げ少し考えながらこう言ったー
〈なんといったらいいか、思い浮かびませんが、ムサシが【最強】なら、彼女は【別格】、いや、そもそも、【そういうの】の中にいないというか、なんというか〉
「じゃあ?失敗が元々の作戦だと?」
〈いえ、そういう訳ではありません。彼女はそもそもミヤさまやジョセフ様のような【召喚】されたわけではないので〉
ー武蔵はその時、少し驚いた顔した、その後にー
「ほ~、ソレは楽しみですね」
ー武蔵は笑ったー
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~樹海・北側~
ズゥン・・・ズゥン・・ズゥン・・・・
ー彼女の耳には地響きの様な音が聞こえていたー
ー彼女は腰に手を当て平然と今の音についてこう言ったー
「あらあら・・・・負けちゃったのかしら?、ムサシくん」
ー彼女は音だけでその音の原因に気づいたー
ー彼女の名はー
ー■■■■■であるー
「せっかく、戦闘服着てきたのに~、ぷんぷん!・・・・というより、もう私の以外の所、戦闘始まってな~い?・・・・はは~ん、そう言う事ね、私が強いから最後にヤルって事ねぇ~、いいわ、待っててあげる、もう~~~楽しみだわ~」
ー■■■■■はルンルンでその場でしばらく待っていた、それが作戦だとは知らずにー
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この物語はフィクションです、実際のモノとは関係ありません( ^ω^)・・・




