調理実習編②
う~ん、この理屈ではなく本能的にって感じは、何と言ったかなこの感情の言葉は確か~・・・
「(確か~゛蛙化現象゛?だったかな?そういう感じか?)」
僕は上原杏が料理してる様を見た
まどかと笑いながら手際よく料理をしている、傍からみたら女神の絵画の様にとても絵になっていることだろう・・・僕もそう思いたいのだが、何故だろう、この場から離れたいという感情が大きい
僕がなぜ、こう思ってしまうかは後にすぐに分かった
「(アレ?てゆうか、料理はどうなってるんだろう・・・調理してるのは見えるけど、作ってる料理は見えないなぁ~、料理は確かスパゲッティだったよな・・・)」
僕は洗面台から少し背伸びをし上から覗く様に作ってあるであろうスパゲッティを見た
ガシャンン
僕は腰が抜けて倒れてしまった
「だ、大丈夫!!?」
僕が腰転んだのをみて水篠君が声をかけ心配し手を差し伸べてくれた
「あ、大丈夫です、リーダー」
「リ、リーダー?」
「(いや、そんな事より何だあれは!?)」
僕は衝撃的なモノを見た、彼女たちが作っているのはスパゲッティの筈・・・
なんでスパゲッティ作ってる筈なのに、紫色のドクロの様な顔が浮き出てる漫画でしか見たことない食ったら死にそうなアレができるんだよ!!
アレはカレーとかスープ系の料理だからあーなるのは分かる、けど、これスパゲッティだよ、麺類だよ!!!
意味が分からない、なんで麺類の料理を作ろうとしたら紫色のドクロのスープみたいななのが出来るんだよ・・しかも、麺ないし・・・どーなってんだよ・・・
「なんか、麺とけちゃったね!!」
「あ、あ、そうだね・・・」
上原杏がニコニコしながらあかねにそう言うとあかねは苦笑いしながら答えた
「(いや、あかね!アレは止めた方が良いって!!天才でしょ!止めなよ!!、あと、麺が溶けるってどゆこと!?麺が溶ける程高温で料理してたって事!?・・・ヤバい、これはヤバい、逃げないと!!)」
僕はこの純粋無垢な女の子から、違う人から見れば小学生と間違われるほどの体格の女の子から僕は逃げる事を決意した
「『時間停滞』」
僕は小声で魔法を唱えた
「・・・・・・あれ?」
何故か、魔法が発動しなかった
「(どーなってんだ!?魔法が発動しないだと!?おかしい、魔力は満タンに近いし今日は魔法をテレポート魔法一回使った位だ・・・・もしかして)」
魔法が発動しない理由は主に三つある、
一つ目は単純に魔力不足の時
二つ目は能力不足時だがこれは一般魔法使いの話、そもそもチートスキルは才能な様なモノなので今の状況ではありえない
三つ目は近くに僕より強い者がいる時、これは少し複雑になるのだが、例えば、強い者がいる時に攻撃魔法の『火の玉』を使おうとする、これは使用できる。次に環境魔法の『時間停滞』を使おうとする、これは使用できない、いや、使用できなくなると言った方が正しい。
膨大な魔力量、強い魔力、強い魔道具、そして、強力な゛スキル゛を持っている者が近くにある時は環境魔法は使えない。
「(もしかして、まさか、そんな筈は・・・・いや、環境魔法が使えないって事はそうなんだろう・・・もしかして、僕・・・勇翔さんとの戦闘で使った魔力がまだ回復していなんだ・・・なんか、回復力が遅いと悲しくなるなぁ・・)
僕は自分の免疫力のなさに悲しくなった
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「(みんな、ごめん、こりゃ無理だわ)」
私は心のなかでそう呟いた
・・・・だって、無理だもん!!作ってる途中にコレヤバくね?って思ってチートスキルで完璧に直しても、何故か杏ちゃんが触ったら、スパゲッティーがなぜかドロドロになって紫色になってドクロが出てきてスープみたいになっちゃうんだよ!!何回もチートスキル使ったのに~~毎回おかしくなる!!私の「想像が現実になるスキル」が通用しないってどういう事!!!
「どうしたの?あかねちゃん?味見しないの?」
「え?・・・!!?」
ヤバい、これ食ったら多分食中毒なるわ・・・まぁけど、チートで『これはおいしくなる』って想像したら食えるから・・・・
ドプッッ・・ペロンッッ・・ドクンッ・・ジョォォ!!!
ヤバい、おかしい、スープから聞こえたらダメな音が聞こえる!!!
ごめん、太郎!!
「いや、私はいいからさ、男子に食べさせようよ・・・田中とか頑張ってるし・・・」
「そうだね!田中君も水篠君頑張っているもんね!」
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そして、現在に戻る
「(あ~分かったぞ・・僕がなんで上原杏が゛生理的に無理゛な理由が・・・多分、僕はこの料理を食ったら死ぬ!!!)」
生理的に無理という人間の機能は一般の人は「不潔」だとか「キモイ」だとかいう゛嫌い゛という思考とごちゃになっている・・・生理的に無理になる理由の説としてこういうのがある
゛こいつと関わったら死ぬッッという人間の本能から来ている゛という説だ
つまり、チートスキル持ちの僕の天敵はこの上原杏という訳である・・・
「(ヤバい、この小動物みたいなこの女が怖いッッ!!クソッこっからどーすれば!!考えろ!!脳を回転させろ!!!)」
「!!!」
「食べて!食べて!」
「(もう、これしかない!!)」
僕は目をガッと開き口を開けた
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