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チートスキルを保有したまま帰ってこれたのでこの世界を世直ししようと思います  作者: ただの山すけ
チートスキルを保有したまま帰ってこれたのでこの世界を世直ししようと思います
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世界を救いなさい

「フッ・・・最近、若者でそういうのが流行っているのは知ってはいたが、そういうのを自慢気に話しているのは、なんというか、滑稽だな・・フ、ハッハッハッ」


僕は顔が赤くなった


「で、でっも!!ほっ、本当ですから!!!」


テンパってしまった


「ハハハ・・・ふー・・・信じるよ」


リーさんの口から出たのは意外な言葉だった


「こんなテレポート現象を体験してしまったら信じるほかあるまい、、差し詰め、俺を倒したのもマホウを使ったのだろう?、、、なんか、マホウとか堂々と言うと歯がゆいものだな」


それは僕も異世界に召喚された時に思った

魔法を使うときは口を動かさないといけない訳だから、初めて火の玉(ファイヤーボール)を使うときは周りも僕も顔を真っ赤にして使ってたな・・・

でも、そのおかげで滑舌がすごい良くなった


「リーさん・・その感情は今のうちに棄てた方が良いですよ」


「?」


「リーさん、なんで僕がここに連れて来たか分かりますか」


「・・・要は俺に同情したんだろ?・・せめて最後はって感じで」


僕はその回答に頭を悩ませた


「うーーん?根本的にはそうなのかな?この世から去るっていうのは合っているし・・うーん」


「?違うのか?」


「いや・・半分・・正解です?」


「半分?」


「はい!ここに来たのは艾青 さんを生き返らすためです」


「!?」


「いや、生き返らすじゃなくて治すが正しいか」


「何故?その様なことを!!?」


「あー別に同情じゃないですよ・・あなたを今から地獄に連れて行くんですから・・・じゃあ、早速で悪いですが、やらせていただきます」


僕は艾青さんが眠っているカプセルの前に来た、リーさんは僕の言葉を信じられないという顔をしているがどこか僕の言葉を信じているようだ、僕を止めないようしないのがそういう事なのだろう


「うおぉ~こんなのSF映画でしか見たことないよ!興奮してしまうな~、いやいや、見惚れてどうする、、よし、やりますか!でも、これを壊すのはもったいないから~゛解体分解(デモリッション)゛」


ガシャン、ガシャン


カプセルのドアを綺麗に開けられた


「カプセルの中身が煙で包まれていたから分からなかったが、意外と若いな・・コールドスリープすげぇ」


僕はリーさんに確認をとった


「リーさん、質問です・・いや、これは選択です、ここで死ぬか、地獄で死ぬか、どっちがいいですか?」


「・・・地獄で死にたい」

「(俺は゛なにか゛を確信してる・・・それがまた、見れるなら地獄にでも、なんでも、だから)お願いしますッッッ」


「・・・・分かりました」


僕は艾青さんの体を調べた


人体探索(サーチ)、なるほど、脳が損傷、脊髄損傷、肺の機能が一部損傷、etc・・・普通なら治せないし治癒魔法を使うにはもう遅すぎる・・」


「そ、そんな」


リーさんが膝から崩れ落ちる


「でも、それは一般魔法使いの話、僕は上級魔法が全部使えるチートスキルを保有している、それと、異世界の知識を経験を持っている!!」


僕はこの時の自分の全能感に酔っていた


天の治癒(ホリーヒール)、、、(カケル)3乗!!!」


周りを緑の光が包み込む


「ハハハ、全部っ救ってやる!!それが僕の゛世直し゛だー!!」


僕はそう移言うと気を失ってしまった


ーーーー


「う、うーーん」


僕は時計をチラッと見た、気絶していたのなほんの30秒程だっただろう


「魔力使いすぎた・・・結局、上級魔法全部使えるチートスキルって言っても魔力を使うからなぁ~・・・どう考えても地味すぎるよな~」


僕は寝そべりながらそう言った


「(あれ、そういえば、リーさん達は、、、」


僕はリーさん達を見た


「艾青ッッ!!大丈夫か!」


リーさんが地面に寝ている艾青を起こすように声をかけた


「う、うーん、勇翔・・?」


「艾青!!」


ポタポタポタ


「勇翔、、、泣いているの?」


「あー、そうだな・・・いや、泣いてない、笑っているんだ」


「勇翔がよく分からない事いうなんて・・・珍しいね・・」


リーさんは艾青さんを抱きしめていた

僕はそれを見て、また泣きそうになった


「(だが、それじゃあ、、リーさんを救えない)」


僕はこの部屋全体にある事をやり始めた


スー カキ カキ カキ


「一体何をやっているんだ?」


「何って?あ~魔法陣作っているんですよ、゛地獄゛への」


カキカキカキ カキッ


「よし!書き終えた・・・・この魔法陣はこの世界の文字と僕が知ってる異世界の文字とその複合文字で作った魔法陣、この魔法陣は多分・・・゛唯一無二゛の魔法陣・・つまり、どこに召喚されるか分からない・・・それが地獄の世界かもしれない」


僕は脅しをかけて説明した、いや、実際は本当に地獄の様な世界に飛ばされる可能性はあるわけだが・・この説明を聞いてリーさんの「覚悟」が知りたかった

僕はリーさんの目を見た、あんな目を見たのは異世界で魔王の゛全体魔法゛にやられ皆が動けない中、一人立ち向かった剛田君を彷彿とさせた


「!!!・・・・(素晴らしい、僕が言うのもおこがましいがこの人は本当に「良い人で強い人」だ、目に曇りがない・・・異世界の剛田君を彷彿とさせる・・・本当にこの人は゛運゛が゛縁゛が悪かった・・何だろうか、この感情は、なぜか、すごく、悔しいと思ってしまう・・・)」  


僕は目から涙が零れ落ちそうだった


「泣くなッッ!!!」


「」ビクッ!


リーさんが僕の目を見ながら熱く嘆いた


「田中!!お前は勘違いしている!!俺はお前が思う程良い人間じゃないッッ!!!お前が涙していい人間じゃないんだ・・・、お前みたいな良い人間に勘違いされたくないんだ!!胸が苦しくなるんだ・・・俺は良い人間じゃないんだッ・・・「もう遅い」んだよ・・・」


リーさんは顔を下に向け涙が地面にポタポタと落ちる


「勇翔・・・」


艾青さんがおぼつかない足で立ち僕の前に堂々と臆することなく立った・・いや、僕に立ち向かったんだろう


「私も一緒に連れてって下さい!!いえ!一緒に私も行きます!!」


「!!!」


「!!?艾青!!何をッ!!」


驚いた、この一言しか浮かばなかった


「(この艾青さんは、学生時代にイジメを受け、いや、話を聞くにイジメと犯罪行為をされていたんだろう・・・そんな人がこんなに堂々と立ち向かえるなんて・・・いや、それを勇翔さんが支えて乗り越えたんだ・・二人で・・・・・すげぇ)」


「妬けるなぁ・・・いやーハハ・・愛というのは美しいもですね・・・グスッ・・うわぁぁぁん」


僕は思わずその場で大泣きをしてしまった、この人達の゛愛゛に゛勇気゛に゛努力゛に゛人生゛に


「え?、だ、大丈夫!?」


「泣くなと言ったばっかだろ!!!なんで、そこで泣くんだ、お前は!!」


リーさんと艾青さんが僕に歩みよる


ーーーー

30分後


「落ち着いた?大丈夫?」


「俺が言うのもアレなんだが・・・30分も泣くなよ・・子供でも泣き止むのもっと速いぞ」


「で、でも、グスッ・・お二人の人生を想像したら悲しくなってしまって~グスッグスッ、それと僕はギリギリまだ子供です~グスッグスッ・・・うわぁぁ」


「待て待て!!もう泣くな!!分かったから!!」


「ふーん・・・14歳ぐらい?」


「グスッ、18歳です、、グスッグスッ」


「え!?18!!見えないわ・・・そ、その若く見られてうれしいわー」


艾青さんが困り顔でお世辞を言ってくれた


「そーね、勇翔の年齢を考えたらこの年の子どもがいてもおかしくないわね・・・」


「・・・・そーだな・・・」


僕のすすり泣きと沈黙が流れる、そして、2人は見つめ合う


「・・・勇翔・・・老けたね」


「・・・・まぁな」


「でも好きよ」


「・・・・・」


リーさんの顔が赤くなる


ーーーー

30分後


「グスッ、グスッ、、うわぁぁんーー」


「長いって!!!お前の涙腺どーなってんの!?涙で湖が出来そうだぞ!!!まじでいい加減泣き止めって!!」

 

「す、すいません!!」


僕はビックリして涙が引っ込んだ


「で、でも~グスッ、うわぁぁ~」


「ちょっと待て!!マジでこれ以上泣いたら体力なくなるんじゃないのか!?・・・送れなくなっちまうぞ」


「!!!」


「リーさん・・・・・そうですね・・・待って下さい!ほんとうに良いんですか?・・僕は正直・・」


「いや、俺は行く・・それがケジメだ」


リーさんは即答した


「だったら、私も行くわ」


「艾青・・いやーー」


「勇翔・・(くど)いわ・・夫なら妻を最後まで傍で支えなさい・・いや、支えてちょーだい!・・お願いよ・・」


リーさんが艾青さんの泣きそうな顔を見た


「艾青・・・分かった・・・どんな困難が来ても艾青を支えてみせよう」


「どこまでも一緒にお供します・・・勇翔、末永くお願いね!」


リーさんと艾青さんが魔法陣の真ん中でそうやり取りをした、まるで、結婚式のように見えた


「リーさん・・・末永くお幸せに」


僕は魔法陣の傍に足を運んだ、足取りが重かったような軽かったような、不思議な感覚をこの時感じた


「(いや・・・だめだ、また泣きそうだ・・ここはテンプレで行こう)」


僕は声を張り上げた


「勇翔、艾青、今から世界を救いに行ってもらう!!苦難が絶望が待ち受けているだろう!!だが、それを乗り越えなければ゛世界゛は救えない!!・・・世界を救うのだ!!」


僕は声を震わせながら魔法を唱えた


異世界召喚(二ュ―ワールド)ッッ」


魔法陣から白い光が星の様に出てきて、瞬く間が部屋が星空の様になった


「・・・田中太郎、ありがとう、君と出会えてよかった、俺を救ってくれてありがとう・・・」


「私からもありがとう・・・治してくれてありがとう・・勇翔を救ってくれてありがとう」


「俺を艾青を助けてくれてありがとう・・・だから泣かないでくれ・・・」


ポタッ


僕の涙が魔法陣に落ちた時、リーさん達は゛この世界゛からいなくなった


「グスッ・・・リーさん、僕たち、もう友達ですよね・・・グスッ・・うわぁぁぁん」


僕は崩れ落ち泣いた、だが、慰める者はもういない


ーーーー


俺は異世界に飛ばされたらしい

目を開けた時に信じざるおえなかった


「!!?(な、なんだ、あの巨大生物は!!雲につきそうな程デカい!!腕が何本あるんだ!!?)」


「トップさん!!ダメ元でやったら召喚成功しました!!!」


「え~!!、なんでじゃ!!?生け贄を使ってもおらんのじゃろ!?」


シュンッ


褐色肌のマラソン?の服を着ている少女がどこからともなくでてきた、まるで、瞬間移動の様だった


「!!?(どーなっているんだ!!?)」


「じーさん!!今はそんな細かい事は後回し!防御魔法を最善に張って!!」


女が俺に近づいてきた


「お二人さん!悪いけどこれから世界を救う為に戦います!!いえ、私たちを助けてください!!」


「(お2人?)」


僕は後ろを見た、俺の後で艾青がこの状況にビックリしていた


「(いや、ここは逃げッッ)」


俺は田中太郎の事を思い出した・・・


ギュッ


「艾青、俺から離れるな」


「は、はい!(やだ、惚れちゃう、いやこれ私の夫だ)」キュン


「助ける・・・・助けてやる!!それが俺の゛世直し゛だーー!!!」


俺は歩みを進めた、「この世界を救う」為に


















今回は長かったと思います!!読んでくれてありがとうございます!!

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