表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/34

08.〈新たな都市へ〉

 次の日。




 僕とシエルは、エレインに見送られながら、ユーベルを去った。ユーベルの方々には、昨日のうちに挨拶をして回り、迷惑のかからない早朝に、姿を消した。




(今のうちに姿を消さないと、残って欲しいとせがまれるからな)




「クロイも、大胆だねぇ~。付いてこないか~って」




 隣で歩いているシエルは、子供には似合わない笑みで、僕をからかっていた。




「聖魔法の使い手で、精霊使いでもあるんだ。この先、必要だと思わないか?」




「ふ~ん。やっぱり、君は〈勇者〉としてではなく、〈魔王〉になる才能があるみたいだね」




「いや、今どこでそう思った? 意味が分からない」




 僕はため息をつきながら、そう言うとシエルは、自分の人差し指を口に当てた。




「内緒!」




(意外と腹立つな)




「今、腹立つって思ったでしょ~! 心の声が駄々洩れだからね! 残念だったわね」




「ハイハイ。ところで、シエル。今度はどこに行くつもりだ?」




「今度の目的地は、〈グローリア帝国〉さ!」




───〈グローリア帝国〉。神を信仰する帝国。罪を犯したら、即処刑。免罪であったとしても、即処刑。街の中に入るのも一苦労で、神を信じる者しか入れない。そのため、中に入るには神を信じること。




 そして、神が与えた水晶玉に触れ、本当に神を信じているのか確かめ、ボディチェックを受けた後、〈グローリア帝国〉の中へ入ることを許される。




「シエルは、神を信じているのか?」




 僕は、何となく疑問に思ったことを口に出すと、シエルは鼻で笑った。




「フン。私は信じない。()()()()




「それじゃあ、中には入れないだろう?」




「水晶玉は、作り物だよ。グローリア帝国の王・ルモンドが作った物さ。ルモンド王の魔力を注いだ、水晶玉を使っているだけのこと。噓発見器みたいな能力はない!」




「そ、そうなのか?」




 僕はシエルに聞くと、大きく頷かれた。




「ただ、魔力が歪んでる人や貧乏人相手を追い出しているだけの代物さ。気にする必要なんてない。危なくなったら、君の名前を挙げれば、きっとすんなりと入れてくれると思うけどね! では行こうか!!」




 シエルはそう言うと、僕の左手を引っ張りながら、〈グローリア帝国〉を目指して、歩いたのであった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ