03、日付
??さん:「ね、昨日のアニメ見た?」
??さん:「見た見た、ペガサス格好いいな」
??さん:「だろう、でもうちはフェニッスクのほうが好きな」
最近学校でとあるアニメのお陰で星座の話が流行ってる、休みの期間うちのクラスもその話題を始めた
好男さん:「よう、シバは何座?」
「ああ、アニメの話? …ってあの星座のはなし実在してる?」
好男さん:「なんかヨーロッパの人達が生まれた月によって星座が違うって」
「へぇぇ…」
好男さん:「まあうちらの十二支みたいなもんよ、ほら、星座の本も買ったのよ、見てあげるよ」
「あ、あぁ…いいけど、って、何すればいい?」
好男さん:「誕生日教えて」
「一月十日」
好男さん:「1の10か、って君ひゃくとおばんかよ」
「うっせぇな、早くみて」
好男さん:「えっと、ヤギ座ね」
「ヤギ?何じゃそれ、アニメの中出てないっすけど」
好男さん:「あれ?確かにな、ってか主人公のペガサスも載ってないけど、どうなってるかな」
「まあいいって、その星座を知ったら何かできる?変身とかに使える?」
好男さん:「あはは、ヤギに変身したいかい君は」
「いいえ、なんかヤギ全然格好よくないっすけど、草食動物って食われるじゃん、君は?」
好男さん:「うちは獅子座、えっへん」
「なんだよ、君に食われるじゃん」
好男さん:「そうだ、ここに相性とかも書いてるぜ、なんか恋愛相性っとか、仕事とか運勢とか」
「何それ?」
好男さん:「ここに書いてるのが…ヤギ男と相性がいい異性順位は、1ヤギ、2オトメ、3オウシ」
「へぇぇ…?相性がいい異性順位?そんなの知ったらどうするの?」
好男さん:「さあ、未来のケッコン相手どか何どかじゃないの」
「ケ、ケッコン?」
一瞬、オヤジとオフクロの顔が脳の中に浮かんだ
潔さん:「あら、星座の事やってるな男子たち」
いきなり話を混ぜてきたの潔さんでした
その時、女子たちはちょうど段々とトイレから帰ってきた、鳳さんも私の隣に座った、そして私が見れば天使のような声で
「星座って何ですか?」
潔さん:「あら、鳳さん知りませんの?占いみたいなものよ、女子の中結構流行ってたからてっきり女子全員が知ってたと思うけど、最近なんか妙に男子の中も流行ってるんですね」
好男さん:「おお、潔さん知ってるね、って潔さんって何座かな?」
潔さん:「教えてあげないわ、だって男子達きっとそれにしてからかうんだもの」
好男さん:「ちぇーえー、ケチ、なら鳳さんは?」
鳳さん:「ええ?わたし?何かあったかはもさっぱりですけど」
好男さん:「じゃあ鳳さん、誕生日教えて、見てあげる」
その一瞬、頭の中に何かがひらめいた、誕生日、そうよ誕生日!それがまさに私も知りたかったことだ、もしかしたら誰よりも、なんかすごく期待な気持ちで次の言葉を待った、出るのかな…と不安もこめて
鳳さん:「う…5月11日ですけど」
自分も予想しなかった事態、今日中一番の驚くと喜びさ、そうか、5月11日、5月11日ですね、その日付まるで古代皇帝が奴隷の身に永遠外れない記号を焼くすのように私の心の中に焼いてしまった
好男さん:「どれどれ…うむ、オウシ座か、やっぱ鳳さんも草食動物か」
潔さん:「はあ…やっぱりからかうんじゃないか、鳳、相手にしなくていいわ」
好男さん:「でも、シバさんとの相性いいじゃん、三位だぜ」
ええ?ちょっと待って?実は今まで自分はこの話あんまり興味なかった、前の順位の事も頭の中に入ったこともなかった、デタラメっとしか思ってなかったけど、でも私と鳳さんは相性がいいって事を知ったその瞬間、全てが変わった、その時から、その本の中に書いたもの全部本当な事を祈り始めた、何だろう、この不思議な感覚
私は沈黙した、何を言えばさっぱり分からなくなってきた、ちょっと鳳さんを覗いたら、彼女はちょっと頭を下げてて、地面を見ている、多分彼女も同じ気持ちかもしれないっと自分が勝手に思った
潔さん:「まじ?ちょっと本を貸して、ってシバさんは何座?」
好男さん:「ヤギだよーーーー」
潔さん:「うわ本当だ、1位ヤギ女86%、2位オトメ女85%、三位オウシ女81%、こんなことあり?って言うか、いま隣同士になってるのはまさしく運命?」
その時授業の鐘が鳴いた
そして私たち二人はその時何も言い出せなかった、私はただ視線を黒板に向かって一動もしなかった