偏頭痛持ちのはなし
登場人物:中野 沙羅
:富田先生
富田先生と沙羅の関係は
先生と生徒です。沙羅は富田先生のところに質問によく行くので二人はある程度仲良し。
ズキンと頭に衝撃が走る。
今は富田先生の数学の授業中で外には大降りの雨がバラバラと降っていた。
「っ、、」痛い。今は4時間目。朝、薬を飲んで3時間目の後の昼休みは机に伏せていたのに
このざまだ。さっきから頭に心臓があるようなそんな痛みが頭を貫いている。
薬を飲もうにも痛み止めの注射を打つにも休み時間にならないとどうしようもない。
だけど今はまだ授業が始まって10分しか立っていない。
本当に痛い。授業を聞くどころじゃないし顔を上げるので精一杯だ。
「よしじゃあ今からこれの(2)といてー」「わからんやつは今聞くことー」
気付いたら先生の声がしていて頭痛はもう我慢できないくらいになっていた。時計を見ると12時55分。
朝薬を飲んでから6時間立っているので薬を飲もう、。
クラスのみんなは誰一人私が偏頭痛持ちなことを知らない。だからあまり授業中に薬は飲みたくなかったが
幸い私の席は一番廊下側の列の一番うしろ。
質問するふりをして手を上げた。
「どうした?中野?」
「頭痛いんで薬飲んでもいいですか?」クラスのみんなに会話が聞こえるのは嫌だったし
大きい声を出す気力も残ってなかったので先生に向かって音量下げてほしいと目で訴えると
わかってくれたのか小さな声で
「それは全然構わんけど、保健室行くか?」
「いやただの片頭痛なんでいいです。」
「むりそーやったら机伏せててもいいからな。」
そう言い残し先生は机から離れていった。
授業を最後までなんとか聞き終え、号令が終わると同時に机に伏せた。
マジで限界だ。「、っっっ、ぁ、」
痛すぎて何がなんだかわからない。
すると富田先生が私に向かって「中野、俺に質問あったよな、」