昨日とは違うあなたへ
何から話すべきだろうか。今は私は死体という扱いになっている。原因は、一方的に私の力が及ばないものに殺されたからだ。私はただ、いつも通りの街中を歩いてから、森の多い公園を通りすぎそこから水路を右手に見ながら家に辿り着くはずだった。
それがどうして、なぜこうなったか。知りもしないやつらに一方的に身体を押さえ込まれ、下半身に激痛がはしった。抵抗した。苦痛で反射的に私は相手の首に爪痕を残した。腹をたてた男が抵抗した私の胸にナイフをひとつき。
あまりにあっけない終わりだった。ただ会社員としての役目を終え帰宅する私の価値は不審者の男に性的な辱しめを受け、殺されるための一生だったとでもいうのだろうか。
瞳から涙が溢れ胸の痛みと口から血を吐いたまでは覚えている。それから……
どうやら地獄は存在したらしい。
黒と赤のひし形模様が沢山描かれた床に、眩しいスポットライトのような光を浴びながらすっ裸の私が立っていて、