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サクラ咲く。  作者: 好意 椎
第1章 幼少期編
3/26

運命の日です!

食堂にて

ゆっくりと目を開ける。

サクラはゆっくりと身体を起こし、今見ていた夢を思い出す。

なんと言うか不思議な夢だった。

夢をマトモに覚えていたことがあまりないので、比べることは出来ないが、とても幸せで、もう一度見たいと思えた。

まだ頭が働かないのでベットの上でボーっとしてしまう。

周りを見渡すと、自分のを合わせ6台のベットがあり、自分以外は誰もいない。

そこはいつもと変わらず、サクラ達、孤児が寝ている寝室だ。

夢を思い出す。そこは畳の部屋であり、今自分が寝ている部屋のような木の床ではない。

そもそもサクラは、物心ついた時からこの孤児院にいて、畳の部屋で寝泊まりをした事がなかった。

(ただの夢..?なのかな。それにしてはすごいハッキリとしてたな....)

その感覚は、まるで自分が本当に経験をしたかのように感じられた。

「サクラちゃんもう起きた?今日は能力検査の日だから、もう起きて支度をしてくださいね?」

「あっ!はい!トウコさん!今起きます!」

今のは、この孤児院でサクラ達孤児のお世話をしてる、トウコという。お世話もするがこの孤児院の責任者でもある。

ただトウコ自身、性格が優しいので責任者と言うよりはみんなのお母さんの様な存在だ。

彼女は仕事をする立場から化粧気などなく、ほぼすっぴんだ。

だが彼女はそれで損をする事などなかった。

長い黒髪のストレートヘア、そして切れ長で二重の眼は、第一印象ではキツイ性格だと思われがちだが、子供達に対してはいつも笑顔で、サクラ達の事を世話している姿は、まるで聖女を見ている様な感覚になってしまい、母性を求める男性には絶大な人気があった。

サクラやトウコいる孤児院は、アシハラ大陸にある人國じんこく(人族が住んでいる領土を指す)の首都、桜花(おうか)にあり、少し街から離れているが、トウコ目当ての男性が毎日くるほどだ。

サクラは密かにトウコに憧れを抱いており、夢はトウコの様な女性になる事だった。


ベットの上の布団をたたみ、食堂に行くと、サクラ以外の子供達はすでに朝食を食べていた。

「あっ!サクラちゃん!こちらですわ!」

声を掛けてきたのは、孤児院の中でサクラの一番の親友のラン。

喋り方は独特だが、彼女はサクラにとって、トウコが母親ならお姉さんと言っても過言はなく、気が弱く引っ込み思案のサクラを守り、時には引っ張ってくれる人物だ。

「ランちゃんおはよう!今日も早いね!」

「ふふ。サクラちゃんが遅いんですわ!でも今日はいつもに比べると早いですわね!」

「......流石に今日は早く起きないと、あの優しいトウコさんを怒らせちゃうよ。」

「ふふ。確かにそうですわね!」

そう言って、今日早く起きなければいけない原因の事を思い出したのか、ランは先ほどよりも早いペースで食事を再開した。

ゆっくりと隣に座るランを見る。

肩くらいの長さの髪が揺れる。

人族の女性は基本的に黒髪でロングのストレートヘアなのだが、ランは少しウェーブがかかっていてピンク色のくせ毛だ。

肩ぐらいの長さにしてるのは、長いと雨が降った日などに手入れが大変だかららしい。

ランもトウコに憧れていて、ストレートヘアのロングがよかったとサクラに言うが、サクラはどちらかと言うとランのヘアの方が可愛くて羨ましかった。

髪だけではない。ランは目尻が少し下がっていて、トウコとは逆に優しく、お淑やかに見えるが、実は活発で泥の中を元気に笑いながら走ったり、男の子達と虫取りなど平気でするので、そこを好感に思われる事がよくある。

いわゆるギャップだ。


やっぱり羨ましい。

人族はほとんど黒髪ロングのストレートなので、周りとは違うランをサクラは羨ましくて仕方なかった。

そんな風に羨望の目で見ていると、ランが早くご飯食べなさいと言わんばかりに目配せをしてくる。


今日は能力検査と言われるものがあり、孤児院からサクラとランともう一人の子供が行くことになっている。

國の取り決めで行かなければ行けないため、遅れるとトウコに怒らせてしまう可能性がある。

怒られたくないサクラは、能力検査の事を思い浮かべながら、食事を進めることにした。


能力検査。先の大戦で優秀な人を多く失った、人族と妖族は、より優秀な者達(英雄の卵)を見つけるために、七歳になった者達全てに能力検査をする事にした。そうして若くて有望な者に英才教育を施すことにより、有事の際でも国が傾かないようにとした。


(まあ私は優秀なんかじゃないから関係ないけど)

そう思っていたサクラだったが、まさか自分がこの能力検査によって、自分の人生の歯車が動き出すとは、この時はまだ夢にも思っていなかった。


アシハラ大陸とはこの星にある唯一の大陸で、その大陸の中に人族の領土、妖族の領土があり、大陸のちょうど真ん中で領土を分けています。

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