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E/S  作者: みかんゼリー
第一部~epilogue
5/15

distiny

新キャラ登場。

玄関のドアを開けると、男が立っていた。男には刺すような威圧があり、静かなオーラを持っていた。俺の緊張は絶賛上昇中だ。


「な、何か…御用ですか?」


声が震えながらも俺はそう問いかけた。

少しの間があり、男は口を開いた。


「真崎紡、お前に来てもらう。」


そう言うと、男は俺の体を持ち上げた。

何がなんだかわからない。


「ちょっと…なにやってるんですか?」


そんな事を言ってるうちに、何かの準備ができたようだ。そして、数歩玄関側に後退し、助走をつけてマンションから飛び降りた。

俺の住んでる階は10階だ、ここから何mあるのだろうか?そのくらいの高さから飛び降りた。


「え、え、えぇぇぇぇぇぇぇ!」


何も考えられなくなるうちに、俺は気を失った。



…気がつくと、俺は荒野のような場所で横になっていた。意識を失ってしまったため、ここで寝かされていたのだろう。

起き上がると、目の前に男は立っていた。


「目が覚めたか、真崎。」


「は、はい。ちなみに…ここはどこですか?」


とりあえず状況の確認をしようと思い、男に問いかけた。お、怒られないよな?


「今はそんなことどうでもいい。お前はそこで見ていろ。」


「そんなっ…は、はい。わかりました…」


どうでもいいと言われ、反論しようとしたが、威圧に負けてしまった。ところで何を見ればいいのだろう?ショーでも始まるのか?

そんな的外れであろうことを考えていると、男は前方に歩き出した。よく先を見ると、銃を構えて岩陰に潜んでいる3人の影が見えた。


「危なっ…ングッ。」


危ないと言おうとしたが、誰かに口を抑えられた。ヤバイと思い、なんとか俺が振り払うと、


「ダメダメ、敵に存在を悟られちゃだめだよ。君は一般人なんだから、すぐにバーン!だよ?」


同じ歳くらいの青年が背後にいた。俺は何故今まで気づかなかったのだろう。こいつが敵なら殺されてた。


「でも、スーツの人が…」


俺はできるだけ声を小さくして言った。すると彼もできるだけ小さな声で、


「大丈夫だって。なんたって僕の上司だから。」


関係無いような気もするが、とりあえず苦笑いで返した。彼は気にする素振りも見せなかった。俺なら傷ついてしまうだろう。じゃあ苦笑いするなよ。という話だが…

改めて男の方向を確認すると、3人の影が射撃態勢に入っていた。


「本当に…大丈夫なのか?」


口ではそう言ったが、内心意外と大丈夫なんじゃないかと思っていた。もし、本当に男は雰囲気通りの男ならば、全弾避けてしまいそうだ。

そんなことを思っているうちに、銃声が数発聴こえた。俺は息をのんだ。

男はその瞬間、腰から抜刀するように、何もないところから刀を取り出し、銃弾を全て真っ二つに斬った。そして、刀を納刀するかのようにまた戻した。わずか0.7秒程の出来事だっただろう。


「す、すごい。」


「でしょ?だから言ったじゃん。」


隣の青年はまるで自分のことかのように嬉しそうに話している。できれば自分のことで…いや、なんでもない。

そんなことを思っていたら、隣の青年が準備運動をしていた。ちょっとまさか貴方も変なマジック使うんじゃないでしょうね?


「そろそろ僕の出番っすね。」


案の定、青年は何もないところに固定砲台タイプの大砲を召喚した。大地から何かエネルギーを吸収するように発射口が光りだした。

すると鉄球が造形され、その鉄球は放たれた。


「いっけぇぇぇぇぇ!」


鉄球は3人の影に降下し、着弾とともに大爆発が起きた。隣の青年はガッツポーズをとっている。なんだ、この人もすごい人なのか。

気がつくと、男は戻っていた。青年に対し、この人は少しも嬉しそうな顔をしない。正直怖い。


「どうだ?今何が起きたか理解できたか?」


男は質問してくる。いや、愚問だろ。


「理解できるわけないです。」


男は顔一つ歪めず、


「そうか、ならこいつの鉄球はどうやって造形されたか理解できたか?」


いや、わかるようなわからないような…という感じだか、とりあえず答えてみる。


「岩石の鉄分を集めて鉄球を作ったんですか?」


男はやはり表情を変えない。本当に怖い。ヤメテクダサイ。と思っていると、


「成分としてはそうだな。なんで集められるかは後にわかるだろう。」


意外とあってた。発言してみるものだな。


「は、はい。」


俺はとりあえずそう答えた。

何故だろう、青年が空気化してるような…あ、座りこんで休憩してる。


「さあ、私達と来るか?自分で選べ。」


急に自分で選べって…と言うか、俺に何ができるんだろう。絶対必要ないだろ。

でも、平凡な俺には2人があまりにも魅力的だった。このままついていってもいいと思った。


「行きます。なんというか、消化不良なんで。」


男は頷くと歩き出した。俺と青年も後に続いた。









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