epilogue.2
僕の第一作目なので、すごい気合入ってます。
2315年、〔somaとelementを結びつける〕という研究が完成した。
somaとは、生物の核で、elementとは、この世界を構成するありとあらゆる物質だ。
この研究は、この世を便利にするための研究だ。例えば、建造物の取り壊しが人力だけでできる。
そんな夢のような研究だった。
この研究を始めた第一人者は、新神創という一人の科学者だった。
彼は、子供の頃から科学に興味を持っていた。家庭的にはあまり裕福とは言えなかったが、両親は子供の将来のために科学の道を歩ませた。
新神創は、科学を原則とした上での非科学的な現象を夢見ていた。
そして彼は、漫画やアニメに出てくるような能力者のいる世界を作る可能性を見つけた。
人体に宿るエネルギーを消費し、物質の構成を組み換える能力。
この夢を実現させることに人生を奉げた。
月日は経ち、研究は最終段階にまで進行していた。
今では同志もたくさん集まり、その誰もがこの日を待ちわびていた。
「皆、今までありがとう。ここまで来れたのも皆のおかげだ。」
新神は感謝を告げると、膨大なエネルギータンクからのびている接続プラグを自らに繋げた。
起動コードが入力され、エネルギータンクのエネルギーが新神の体内に流れていく。
実験は上手くいっていると思われた。しかし、そのエネルギーにはウイルス性があったのだ。
新神を含む彼らには、十分と言い切れる抗体は無かった。この実験は賭けだったのだ。
新神の様子はすでにおかしかった。身体に蓄積されたエネルギーは、すでに身体の許容量を超越していたのだ。
接続プラグは強制切断され、新神はバタリと倒れた。
その瞬間、エネルギータンクにひびが入った。エネルギーが暴走したのだ。
案の定、エネルギータンクは破壊し、膨大なエネルギーが溢れ出し、大爆発を起こした。
その場にいた研究メンバーは消滅、日本全域は放射線によって殆どのの人々が急性の病に倒れた。
生き残った日本国民は約三割。その後も自殺や殺人が絶えず、約二割にまで減少した。