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第一章3
そう。
お兄ちゃんがそう言うのなら、家族の中で完結させればいい。
そうすれば、お兄ちゃんは納得してくれる。尊重してくれると言ったから。
同じ家に住む異母兄妹、男は兄一人。何も起きない方が難しいのかもしれない。それだけこの家は世間から見れば異常だ。既にわたしたちの倫理感はどこか狂っているのだ。
姉妹全員が十代から二十代前半の年頃の女の子。
学校や外で、異性に触れ合い、恋する機会もあるだろう。しかし、その二人が付き合うまでを悠長に待っていたら、全ての姉妹が兄の毒牙に掛かるかもしれない。
姉妹それぞれの言い分もあるだろう。が、姉妹全員がお兄ちゃんに恋をしてしまう可能性を秘めている。
同じ家族の勘。
親しみは親密へと変わる。親密は愛情へと変化する。
だったらさ。
そっちがその気ならさ。
姉妹全員が、わたしを好きになってもらえばいいよ。
わたしと恋に落ちればいい。
お兄ちゃんじゃなくて、わたしの方を選べばいい。
家族の中で完結させればいいんでしょ?
わたしはお兄ちゃんから姉妹を守るよ。
そして、姉妹からお兄ちゃんを守ってみせるから。




