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ホラーホラーオンライン 〜ホラーゲームに挑戦したら化け物達に追いかけ回され、しかも脱出不能で〜  作者: 立花 黒


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第20話、ピンクな朽ちた病院

 ◆ ◆ ◆



 この世界は地獄だ。プレイヤーのみんなは死んでゾンビ化するのを恐れ、ゾンビプレイヤー達は空腹時に訪れると言う灼熱の痛みに怯えている。即ちこの世界は恐怖に支配されている。

 ボクはこの世界に来てから一時の安堵の表情を見れたとしても、喜びの表情をする人を誰も見たことがない。早く双方のプレイヤーが笑いに溢れるようにしたい。そのためにもゲームクリアしないと。


 だからボクと御主人様は攻略組として動いている。最初のステージでは、三人が宝玉を探す間、ボクと御主人様がゲイリーの足止めを買って出た。鍛えに鍛えられたボクはまだしも、御主人様があんなに動けるとは思わなかったのでビックリしちゃった。本当に御主人様は何者なんだろう。


 そしてとあるプレイヤーがこの呪いのステージで、キーアイテムを見つけたと言う報告が上がった。第三ステージを安全に進めていくため、慎重に何度も潜らないといけないため、カギは沢山必要になってくる。だから攻略組とサポーターのみんなでカギを取りにまたこのステージを挑む事になっているのだけれど——


 現在ボクはいつでも脱出が可能になる時間になるまで、御主人様と二人で入り口付近にあるバスの中で仲良く並んで椅子に座って待機中だ。


「御主人様」

「どうかしましたか? 」

「こうして二人きりになるのは久方ぶりですね」


 すると御主人様が微笑を浮かべたような気がした。


「そう言えばツカサ、この待ち時間を有効活用するためにも少し検証をしようかと思うのですけれど、よろしいですか? 」

「検証ですか? 」

「えぇ、『プレイヤー同士での攻撃が出来ない』についてです」


 その言葉を聞いてドキリとする。だってこれからボク、攻撃されちゃうって事だから。

 そこで御主人様が素早く手を振った。次の瞬間、御主人様の手はボクの手に当たる寸前で弾かれる。


「ふむふむ、これぐらい力を込めた攻撃はやはりNGでしたか。それならこれではどうでしょう? 」


 御主人様がゆっくりボクに向かって手を伸ばしてくる。そしてその手はボクの頭に触れた。それから撫で撫でが始まる。

 久々の御主人様との触れ合いに、ボクの心臓がトクトクと心音を刻んでいく。


「これぐらいは問題ないですか。それならツカサ、私の上に来なさい」

「上、ですか? 」

「えぇ、そして私に引っ付くのです」


 今このステージにプレイヤーは、ボクと御主人様しかいない。僅かな時間だけれど、僅かな時間だからこそ、今この時だけホラーゲーム内にいる事を忘れたい。そして御主人様をボクで夢中にさせたい。


 椅子に腰掛ける御主人様の上に、ボクは女の子座りする。そして御主人様の首に両腕を回して抱き締める事でべったり密着。

 ……人肌が暖かい。


「これも大丈夫ですか」


 ボクは一度抱きしめるのを緩めると、御主人様を真正面から見つめる。そしてキスしたい事を無言だけれど表情で訴えかける。すると御主人様が無言で僅かに口角をつり上げた。キスしても良いという事かな?

 でもいつものように、ボクからしないとしてくれない雰囲気でもある。だからボクは御主人様に唇を寄せていく。


『チュッ、クチュ』


 触れ合う唇と唇。鳴るリップ音。積極的に唇を触れ合わせていくボクに、……あまり動かない御主人様。

 ムー、ボクばっかり動いて御主人様が全然動いてくれない。そこで一度キスを止めると御主人様の顔から少し距離を取る。そして抗議の意味を込めて頬を膨らませた。


「あぁ、ごめんよ。検証をしていたからですね。しかしキスはNGではないのですか。それなら少し過激にやってみますか」


 御主人様がボクを抱きしめてくると、そのままの状態で持ち上げる。そして横回転してボクと御主人様の上下の位置を変え、抱きしめたままボクを優しく椅子へ降ろす。


「んぅっ」


 そして唇を奪われた、優しく、情熱的に、ボクを求めるように。

 凄い、いつもはこんなに求めるようなキスはあまりしてくれないのに。御主人様も久々のキスでスイッチが入っているのかな? そんなキスをされたら、ボクもスイッチが入ってしまうよー。


「んっ、くぅっ」


 御主人様の舌に、ネチョネチョと水気を帯びた音を立てながらボクも積極的に舌を絡ませ唾液も交換していく。そして御主人様から両耳を塞がれ、自身で瞳を閉じる事により、よりキスに集中。キスは唇や舌だけではなくて、歯茎や顎の上、そして喉の周辺までねっとり激しく刺激するように行われていく。そして頭の毛先から脚の爪先までの身体中と言う身体が敏感になっていたボクは、遂にキスだけで——

 身体の奥からじんわりとした快感が、押し寄せてきて……気持ち良いが……ずっと……続く。


 御主人様、……大好き。


 そして完全にスイッチが入ってしまっているボクは、先程から自己主張をしている御主人様の箇所に手を伸ばそうとするのだけれど——


 バチンと何かに弾かれる。えっえっ? と思っていると、御主人様が口を開く。


「ツカサ、これ以上はゲームクリアするまでお預けのようですね」

「そっ、そんな…… 」


 そんな、もう完全に火が点いちゃったのに。ゲームクリアまでお預けだなんて。

 ……この世界は地獄だ。早く、早くボクが攻略してやる!

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― 新着の感想 ―
ふーむ。グロにエロはマッチするもの。 しかし、ツカサさんの存在がAIによる仮想人格で、話の舞台が脱出不能とは言えゲーム的デジタル空間ってことが相まって、なんかこう、今一つノれない感じはするのかな? …
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