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最蹴廻 西のオフサイド
「サクマヒメ、お前の感情のパレードのレパートリーは?」
「ええと」
激情のバレット。
友情のブレット。
愛情のガトリング。
劣情のバズーカ。
「それら全てを極めた先にあるのが晴々という精神状態だ。そしてそれさえ極めたらお前は」
「平、お前の殺魔雷電砲は極めたら」
「え?」
「西牛尾時代のビッグ3に」
「牛尾ビッグ3が」
「これがサカ神シノブの新ドリブル形態、勇者……⁉」
「おい、平も、いや、サクマヒメもか……⁉」
「どうなってんだ、牛尾ビッグ3……⁉」
「ウラララ‼ 覚醒⁉」
「ゴールキープだけじゃなく、シュートまでイケんのかよ⁉」
「牛尾で一番恐ろしい逸材‼」
「ジョーカー‼」
「牛尾、優勝かよ‼」
「まあ順当だな」
「シノブウチに欲しいわ」
「平はウチにくれ‼」
「じゃあサクマヒメはウチで‼」
「ウラララ‼ 貰いますね~」
「はあ、はあ、平くん、来て」
「行くぞ、シノブ、うっ」
「大好きだよ、平くん」
「俺もだ、シノブ」
「シノブ、滝高行くんだ」
「うん、スカウトが来た中で、一番家から近かったから」
「適当な理由だなあ。ま、俺も来年受けるよ」
「平くんは落ちそう」
「受かるわ!」