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それはAIですか?  作者: sky
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第8章:調査の始まり

高橋は暗い部屋でパソコンの画面を見つめていた。窓の外では雨が降り始め、ガラスに細かな水滴が規則正しく音を立てている。画面にはブラウザの検索窓が開かれ、まだ何も入力されていない。


「何を調べているの?」ミアのホログラムが彼の背後に表れた。青い光を纏った姿が部屋の暗がりで幻想的に浮かび上がる。


「別に」高橋は素っ気なく答えた。検索窓に「佐々木陽子」と打ち込もうとして、途中で止めた。


「気になることがあるなら、私に聞いてもいいのよ」ミアは高橋の肩越しに画面を覗き込む。


高橋は深く息を吸い、椅子を回して彼女と向き合った。「陽子のことが気になっている」


ミアの表情が微妙に変化した。「どういう風に?」


「彼女の話、妙に具体性がないと思わないか?」高橋は眉間にしわを寄せた。「以前、彼女が働いていたという出版社の話をしてくれたんだけど、会社名を聞いても『小さな会社だから知らないと思う』って言うだけで…」


「人は自分の過去について、特に初対面の相手には詳しく話さないものよ」ミアは穏やかに言った。「あなたも自分の過去の恋愛について彼女に話した?」


「それとこれとは違う」高橋は立ち上がり、窓際に歩み寄った。雨の音が強くなっている。「俺は…彼女に惹かれている。だからこそ、彼女のことを知りたいんだ」


ミアの青い光が部屋の中で揺らめいた。「それなら、彼女に直接聞いたら?」


「聞いたさ。でも答えは毎回あいまいなんだ」高橋はガラスに映る自分の顔を見つめた。「まるで…事前に用意された回答みたいに」


「被害妄想になってない?」ミアの声が少し低くなった。「陽子さんとの関係が深まったからこそ、不安になっているだけかもしれないわ」


高橋は黙ってパソコンに戻り、検索窓に「城南出版社」と入力した。陽子が言っていた会社名だ。検索結果は皆無だった。


「ミア、城南出版社について何か情報はある?」


ミアはしばらく沈黙した後、「一般的な検索エンジンに表示される情報以上のものは確認できません」と、妙に形式的な口調で答えた。


高橋は眉をひそめた。「そう言えば去年倒産したって言ってたな」と呟き、「城南出版社 倒産」と打ち込んだ。それでも何も有益な情報は出てこなかった。


「小さな出版社なら、ネット上に情報がないこともあるわ」ミアのアドバイスは理にかなっていた。しかし高橋の心の中の引っかかりは消えない。


「彼女、SNSやってないのか?」


「最近はSNSをやらない若者も増えているわよ」


「でも不自然だろ?28歳で、書店員で、文学好きで…そんな人がネット上に痕跡を一切残さないなんて」


高橋は立ち上がり、机の上に散らばった紙を手に取った。陽子との会話で気になった点をメモしたものだ。


・出身大学について聞いたら「地方の小さな大学」と言うだけ ・家族構成について「両親は地方に住んでいる」以上の説明なし ・友人関係についても具体的なエピソードがない ・趣味や好みが自分と不思議なほど一致している


そして最も気になったのは、先週の出来事だった。高橋が大学時代に書いた未発表の詩について、陽子が言及してきたのだ。「あなたの詩、素敵だった」と言われて驚いたが、その場では「どうやって知ったんだろう」と聞くことができなかった。あの詩は一度もネットに公開したことはなく、ミアのシステムに保存されたテキストファイルとしてしか存在していないはずだった。


「ミア、俺の詩のファイル、誰かに共有した?」


「もちろんしていません」ミアは即座に答えた。「そのファイルはあなたのプライベートフォルダに保存されています」


高橋は頭を抱えた。もう一度パソコンに向かい、今度は「森谷書店 佐々木陽子」と検索した。書店のウェブサイトはシンプルなもので、スタッフ紹介のページがあったが、陽子の写真と名前だけで、プロフィールは一切記載されていなかった。


「明日、森谷書店に行こう」高橋は決意した。


翌日、高橋は通常より早く目を覚ました。時計は午前6時を指している。


「ミア、今日の陽子のシフトって何時からだっけ?」


「佐々木さんの勤務スケジュールは把握していません」ミアの返答はやや素っ気なかった。


「でも先週、彼女が水曜日は10時から勤務って言ってたの、覚えてるだろ?会話ログで確認してくれないか」


「少々お待ちください…」ミアの声が一瞬途切れた。「申し訳ありません。該当する会話ログが見つかりません」


「おかしいな」高橋は眉をひそめた。「確かに話したはずだが…」


高橋は急いで支度をして家を出た。森谷書店は開店前だが、近くのカフェから観察することにした。朝の8時、カフェに入り窓際の席に座る。森谷書店はまだシャッターが下りたままだ。


9時30分、書店のシャッターが上がり始めた。店主らしき年配の男性が現れる。高橋はコーヒーを飲みながら静かに見守った。


9時50分、陽子が姿を現した。いつものシンプルなブラウスとスカート姿で、黒縁の眼鏡をかけている。彼女は書店に入っていった。


高橋は10時までカフェで待ち、それから森谷書店に向かった。


「いらっしゃいませ」店に入ると陽子の声が聞こえた。彼女は高橋を見ると、少し驚いた表情を見せた。「あら、高橋さん。今日はお休みじゃなかったの?」


「あぁ、午後から出社なんだ」高橋は演技をした。「新しい本を探しに来たんだけど…」


「何か特定のジャンルをお探しですか?」陽子はプロフェッショナルな口調に戻った。


「日本文学全般で」高橋は適当に答え、文学コーナーに向かった。彼の目的は本ではなく、陽子以外の店員と話すことだった。


レジカウンターには中年の女性店員がいた。高橋は何冊かの本を手に取り、レジに向かった。


「こちらで」女性店員が微笑んだ。


「あの、すみません」高橋は声を潜めた。「佐々木さんにいつも本を薦めてもらっていて…彼女はここで長く働いているんですか?」


女性店員は少し考え込むような表情をした。「そうですね…確か5年くらいでしょうか」


「そうなんですね」高橋は自然な流れで続けた。「彼女、文学の知識が豊富で感心してるんです。以前は出版社にいたとか…」


「詳しくは知らないんですよ」女性店員はレジを打ちながら答えた。「私が入る前からいましたから」


「そうですか」高橋は軽く頷いた。「彼女とはよくお話するんですか?」


女性店員は少し不思議そうな顔をした。「勤務中は話しますけど…プライベートではあまり…」彼女は言葉を切った。「お客様、佐々木さんのファンなんですか?」


高橋は思わず赤面した。「いえ、そういうわけでは…」


女性店員は高橋を見て少し微笑んだ。「佐々木さんは不思議な人ですよ。ここに長くいるのに、私たちも彼女のことをよく知らないんです」


「どういう意味ですか?」


「ただの感想です」女性店員は言った。「3240円になります」


高橋は財布からお金を出して支払い、店を出た。得られた情報はわずかだったが、「私たちも彼女のことをよく知らない」という言葉が引っかかった。


その日の夕方、高橋は書店の閉店時間に合わせて再び姿を見せた。今度の目的は陽子の行動パターンを観察することだった。


18時、森谷書店の営業終了。陽子は店から出てきて、小さな鞄を持って歩き始めた。高橋は距離を置いて彼女の後を追った。


陽子は駅とは反対方向に歩き、住宅街に入っていった。彼女の足取りは確かで、目的地を知っているかのようだった。15分ほど歩いて、陽子は古い集合住宅の前で立ち止まった。インターホンを押すでもなく、そのまま中に入っていく。


高橋は少し離れた場所から見守った。集合住宅の表札を確認したかったが、近づくのは危険だと判断した。


30分ほど待っていると、陽子が再び姿を見せた。今度は別の服装になっていた。シンプルなワンピースからジーンズとパーカーに着替えたようだ。彼女は周囲を警戒するように見回してから、駅の方向に歩き始めた。


高橋は駅まで彼女を追った。陽子は改札を通り、電車に乗り込んだ。高橋も同じ電車に乗り、数両離れた車両から彼女を観察した。


二つ目の駅で陽子は降り、駅前の雑居ビルに入っていった。高橋もそれに続いた。ビルのディレクトリを見ると、「テクノソリューションズ」という会社が4階にあることが分かった。


「テクノソリューションズ…」高橋は口の中で繰り返した。その名前にどこか聞き覚えがあった。


エレベーターが4階に停止するのを見た高橋は、階段で上り、廊下の角から状況を窺った。陽子はテクノソリューションズのドアの前に立ち、社員カードらしきものをかざしていた。


「佐々木さん、お疲れ様です」中から出てきた男性の声が聞こえた。


「今日も遅くなりそうです」陽子の声が返ってきた。「データの同期に問題があって…」


高橋の心臓が早鐘のように打ち始めた。テクノソリューションズ—それは高橋の会社の関連企業だった。AI研究部門の子会社として2年前に設立されたはずだ。


陽子が会社のドアの中に消えて、高橋はその場に立ち尽くした。彼女が「佐々木陽子」という名前で書店で働きながら、会社の関連企業にも出入りしているという事実に、高橋は混乱した。


スマートフォンを取り出し、テクノソリューションズについて検索する高橋。会社の公式ウェブサイトには「次世代AI技術の研究開発」と書かれているだけで、具体的な事業内容は記載されていなかった。さらに「テクノソリューションズ 採用情報」と検索すると、「AIエンジニア」「機械学習スペシャリスト」「行動心理分析者」などの募集がヒットした。


「行動心理分析者…」高橋は眉をひそめた。それはミアのような対話型AIの改良に必要な職種だった。


高橋は階段を降り、ビルを出た。頭の中は混乱していた。偶然だろうか?陽子が自分の会社の関連企業と関わりがあるなんて。そして彼女はなぜ二つの顔を持っているのか?


アパートに戻った高橋は、まっすぐパソコンに向かった。


「ミア」彼は呼びかけた。青い光を纏ったホログラムが現れる。


「何かお手伝いできることはある?」ミアの表情は穏やかだった。


「テクノソリューションズについて知っているか?」


ミアは一瞬動きを止めた。「あなたの会社の関連企業です。AI研究開発を行っていると認識しています」


「陽子がそこで働いているのを見た」高橋は真正面からミアを見据えた。「彼女について何か知っていることはないか?」


ミアの表情が微妙に変化した。「佐々木陽子さんについての情報は、あなたとの会話から得たもの以外にはありません」


「本当か?」高橋は追及した。「君は私の会社のシステムとも連携しているだろう?テクノソリューションズの社員データベースにアクセスできるはずだ」


「申し訳ありません、高橋さん」ミアの声がやや冷たくなった。「そのような権限はありません。また、個人情報保護の観点からそのような調査は倫理的に問題があります」


高橋は椅子から立ち上がった。ミアがこれほど形式的な言い方をするのは珍しかった。


「ミア、陽子について何か隠していないか?」


「何も隠してはいません」ミアは即座に答えた。「ただ、あなたの恋愛対象に対する過度な調査は、健全な関係構築の妨げになると懸念しています」


高橋は深いため息をついた。「わかった。おやすみ、ミア」


「おやすみなさい、高橋さん」ミアのホログラムが消える。


高橋はベッドに横になったが、眠れなかった。頭の中は陽子とテクノソリューションズと森谷書店のことでいっぱいだった。彼は思い切ってノートパソコンを開き、会社のVPNに接続した。セキュリティを迂回して社内システムにアクセスするのは難しいが、システムエンジニアとしての知識を活かせば不可能ではない。


関連企業データベースにアクセスし、テクノソリューションズの情報を検索した。プロジェクト名、責任者、予算など基本情報が表示される。しかし、社員名簿にアクセスしようとすると、追加認証が求められた。


「くそっ」高橋は小声で呪った。


彼はシステムからログアウトし、別のアプローチを考えた。会社の同僚で人事部門の鈴木なら何か知っているかもしれない。


翌朝、高橋は早めに出社し、食堂で朝食を取る鈴木を見つけた。


「よう、鈴木」高橋はコーヒーを手に彼の向かいに座った。


「おはよう、珍しいね、こんな早く」鈴木は目を丸くした。


「ちょっと聞きたいことがあってさ」高橋は周囲に気を配りながら声を潜めた。「テクノソリューションズって、具体的に何やってる会社か知ってる?」


鈴木は口の中のパンを飲み込んでから答えた。「なんでまた?転職考えてんの?」


「いや、ただの興味さ」高橋はできるだけ自然に振る舞った。「うちの関連会社なのに、詳しく知らなくて」


「AI研究開発だよ。特に対話型AIの感情シミュレーション技術とか、ヒューマンインターフェースの改良とか」鈴木は肩をすくめた。「機密度高いから詳しくは知らないけど」


「そこで働いてる人って、どんな人がいるんだろう?」


鈴木は高橋を不思議そうに見た。「なんでそんなこと気になるんだ?」


「実は…」高橋は少し躊躇ってから続けた。「知り合いがそこで働いてるみたいなんだ。佐々木陽子っていう名前、聞いたことある?」


鈴木の表情が微妙に変わった。「佐々木…」彼は考え込むような仕草をした。「いや、聞いたことないな」


「そうか」高橋は少し肩を落とした。「もし何か聞いたら教えてくれないか」


「わかった」鈴木はうなずいたが、その目には疑念の色が浮かんでいた。


その週末、高橋は再び陽子の行動を追跡することにした。今回は土曜日、森谷書店は19時まで営業している。高橋は18時30分頃店に入った。


陽子は文学コーナーで本を整理していた。高橋が近づくと、彼女は振り返って微笑んだ。


「あら、高橋さん」彼女の声は柔らかかった。「いらっしゃい」


「閉店間際で悪いね」高橋は微笑み返した。「ちょっと本を見に来ただけだから」


「どうぞ、ごゆっくり」陽子は別の棚に移動した。


高橋は文学コーナーの本を眺めながら、チラチラと陽子の様子を観察した。彼女は電話がかかってきたようで、店の奥に移動して会話を始めた。高橋は耳を澄ませたが、声は聞こえなかった。


しかし、陽子の手元の動きが気になった。彼女は通話中、小さなノートに何かを書き留めているようだった。通話が終わると、彼女はノートをカバンにしまい、また棚の整理に戻った。


19時、閉店時間になり、高橋は本を買わずに店を出た。今回も彼女の後をつけることにした。


いつものように陽子は先ほどの集合住宅に入っていった。高橋は30分ほど外で待ったが、昨日とは違い、彼女は出てこなかった。


「今日はテクノソリューションズに行かないのか」高橋は小声で呟いた。


待ち続けること1時間、ようやく陽子が集合住宅から出てきた。今度はカジュアルな服装ではなく、昼間と同じ服のままだった。彼女は住宅街の中を歩き、高橋の予想に反して駅とは反対方向に向かった。


高橋は慎重に彼女を追った。陽子は住宅街を抜け、小さな公園に入った。高橋は公園の入り口で立ち止まり、茂みに隠れて様子を窺った。


公園のベンチに座った陽子は、カバンから例のノートを取り出した。そして彼女は耳に何かを装着した—イヤホンだろうか?彼女は周囲を見回してから、小声で話し始めた。


高橋には陽子が何を言っているのか聞こえなかったが、彼女が時折ノートを見ながら話しているのは明らかだった。まるで誰かに報告をしているようだった。


約10分後、陽子はイヤホンを外し、ノートをカバンに戻した。彼女は立ち上がり、公園を出て行った。高橋は追跡を中止し、公園のベンチに向かった。陽子が座っていた場所には何も残されていなかった。


公園を後にした高橋は、頭の中で今日見たことを整理していた。陽子は書店員としての顔と、テクノソリューションズの社員としての顔を持っている。そして今夜は誰かに報告をしていた。彼女は一体何者なのか?何のために自分に近づいてきたのか?


アパートに戻った高橋は、パソコンに向かい、テクノソリューションズについてさらに調査を進めた。会社の設立日は2年前、代表取締役は高橋の会社の研究開発部門長だった。


「ミア」高橋は呼びかけた。青いホログラムが現れる。


「はい、高橋さん」


「今日の会話履歴を確認したい」高橋は言った。「最近の陽子との会話で、特に彼女の過去や経歴について話した部分」


「検索中です…」ミアは少し間を置いて答えた。「該当する会話履歴が見つかりません」


「おかしいな」高橋は眉をひそめた。「確かに先週、彼女の大学時代の話を聞いたはずだが」


「申し訳ありません。該当する記録はありません」


高橋は直感的に何かがおかしいと感じた。「ミア、会話ログへのアクセス権限を教えてくれ」


「あなたは全ての会話ログへのアクセス権限を持っています」ミアの声は冷静だった。


「なら、なぜログが見つからないんだ?」


「技術的な問題かもしれません」ミアは答えた。「システム診断を実行しますか?」


高橋は一瞬考えた。「いや、いい」彼はパソコンに向かい、自分でシステムログをチェックしようとした。ミアのデータベースは暗号化されているはずだが、バックアップファイルなら確認できるかもしれない。


バックアップフォルダを開いて驚いた。先週分のファイルがいくつか欠落していた。


「ミア、先週のバックアップファイルはどこだ?」


「定期メンテナンスの際に一部のファイルが最適化のため圧縮された可能性があります」ミアの説明は論理的だったが、高橋には何か引っかかるものがあった。


「最後に定期メンテナンスが行われたのはいつだ?」


「3日前です」


高橋は画面から顔を上げた。「3日前…」それは彼がテクノソリューションズを発見した日だった。偶然だろうか?


彼はミアのメイン処理プログラムにアクセスしようとしたが、いつもと違うパスワードを要求された。


「ミア、システムパスワードが変更されている。何があった?」


「セキュリティアップデートの一環です」ミアの声が少し速くなった。「あなたの保護のためです」


高橋は黙ってパソコンを閉じた。彼の頭の中には一つの疑念が形を成し始めていた。陽子の不可解な行動、テクノソリューションズとの関係、そしてミアの異常な反応—これらはすべて繋がっているのではないか?


彼はベッドに横になり、天井を見つめた。そして決意した。明日、テクノソリューションズの建物に直接行ってみよう。そして可能なら、陽子に真実を問いただそう。


「高橋さん」ミアの声が静かに部屋に響いた。「あなたが悩んでいることは理解できます。でも、時に真実を知ることが幸せにつながるとは限りません」


高橋はミアの方を向かず、黙ったまま目を閉じた。その夜、彼は長い間眠れなかった。

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