#8
とある山の中にある家。そこには、幼い女の子と母親が住んでいた。女の子の名前はレイチェルと言った。
そして、レイチェルは体を壊した祖母のために、何本かの花を摘んで、家に向かった。
そして、祖母と会った二人は夕食を食べて、それぞれの部屋にあるベッドに入った。
しかし、体が弱っていた祖母はすぐに眠りについたが、レイチェルはいつもと違う環境で、母親と離れて、一人で寝ていたこともあり、なかなか寝付けなかった。
そして、レイチェルはベッドから出てきた。妙な胸騒ぎがしたからだ。
恐怖もあったが、人間というものは自分で自分を地獄へ追いやるもの。どうしても“怖いもの見たさ”には勝てなかった。
――寝たふりをしていれば、何も理解できずに終わりを迎えるか、子供らしい「言い訳」でも「命乞い」でも、母親に言えたのに。
部屋から出たレイチェルは、獣臭い異臭に気がついた。
そして、祖母の部屋から発せられている臭いをたどり、ドアを開けたレイチェルに待っていたのは狼の惨劇だった。
家から出て、物置へ隠れたレイチェルは冷たい風で正気になり、閂をかけた。そして、息を殺していた。
しかし、狼も野生の世界で生きてきたので、居場所はすぐに突き止められた。
その時だった。
――バーン!
凄まじい轟音と共に、ピカッと光った銃弾が撃ち抜いたのは、狼の頭だった。
狼はドサッと倒れ、レイチェルの前に男性が現れた。狼を殺した、猟師だ。
レイチェルを外に待機させて、男性は家の中の状況把握として、家の中を歩き回った。
そして、祖母の部屋の中にあった棚の中にあった大きな真珠を見つけた。
暴れている狼を殺したら、とんだ幸運に巻き込まれた男性は、ニヤッと笑ってその真珠をポケットに入れた。
そして、家から出て、レイチェルに帰り道を聞きながら、送り届け、母親に説明した後、帰った。
母親は狂った。レイチェルを家に残し、祖母の家に行ってみたら、真珠が消えているからだ。
こうして、レイチェルは「死神」だと考え、母親は孤児院にレイチェルを引き渡した。
最後まで読んでくださりありがとうございます。
レイチェル編終了!
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