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ありふれた異世界召喚

今回から新章です。

「……はぁ、今日は月曜日だし頑張らないと」


 そんなことを呟きながらごく普通の中学生である僕、宇美矢(うみや) 晴兎(はると)は学校の階段を登って『1ー2』と書かれた教室に気怠い気持ちで入った。


 教室の時計をチラリと見て遅刻してないことを確認し、席に着く。


「あっ、晴兎おはよう!」


「おはよう輝羅(きら)


 僕に挨拶をしてくれた彼女は広乃(こうの)輝羅(きら)

 広乃財閥の娘さんで、モデルのようなスラリとした体格と腰まである黒く長い髪から学校では三大女神と呼ばれる程の美麗で、つい先日に転校して来たばかりにも関わらず有名な生徒である。


 ーーのだが、彼女が転校して来る前、僕と彼女は偶然本屋でラノベ好きの仲間として意気投合して、短期間で親友という関係になっていた。


 まぁそれを思春期真っ盛りの中学男子たちが良く思ってる筈もない訳で…………。


「よぉ宇美矢。今日も機嫌が良さそうだなぁ?」


 と、言った感じに絡んでくる奴もいる。

 ちなみに(コイツ)岡田(おかだ)(たけし)

 いわゆるこの中学のガキ大将で目の上のたん瘤な(気に入らない)僕を心底嫌っている。


 輝羅と僕が話てると毎回こうやって来て嫌味を言ってくるのだから、きっと輝羅のことが好きなんだろうなぁ。


 今どきガキ大将なんて流行らないよ?


 なんて思うのは僕だけではないはずだ。


「やあおはよう、晴兎くん」


「あー、おはよう霧乃(きりの)くん」


 そんなことを考えていたら爽やかな声の持ち主がやって来た。


 彼は霧乃(きりの) 星也(せいや)

 中学男子剣道で全国優勝するほどの実力の持ち主でありクラスの人気者、そしてイケメンである。


「また岡田は晴兎に絡んでいるのか? 少しは毎日君に嫌味を言われる彼の気持ちも考えたらどうだ?」


「っ! うるせぇ! とにかく宇美矢が悪いんだ!」


 えぇ……。

 それは流石に理不尽では?


 なんてことを考えているといつのまにかクラスメートが揃っていた。


「星也も猛もそろそろ先生が来る時間だからそこら辺にしたら?」


 ナイス綺羅!


「チッ、後で覚えとけよ!」


 と言い残して焦って岡田は席に着き、その様子を見て霧乃くんも自分の席に向かう。


 その後、だいたい一分くらい経過すると担任の啓成ひろしげ 維池郎(いちろう)先生が教室に入って来て出席を確認し始めた。


 そして朝のホームルームが何事もなく進む。


 やっぱり月曜日のホームルームは怠い。

 話も長いし、連絡事項も他の曜日に比べて多い。

 なんとかならないかなぁ……。


 なんてことを冗談半分に考えていると朝のホームルームが終わりを迎えていた。


「……と、言うことだ。今日も一日頑張りましょう」


 啓成先生がホームルームを締めるのとほぼ同時に異変が起きた。


 あたかもタイミングを狙っていたかのように僕を含めたクラスメート全員と啓成先生の足元に青色に輝く魔法陣が現れ、どんどん光が強くなっていく。


 教室のみんなはパニックになったが、足を動かしてみるとどうやら動くことはできるようだ。


 何が起こっているか分からない以上この場を離れるのが一番だ。


 徐々に他の魔法陣と合体し大きな魔法陣となっていく。


 僕は頭に浮かぶ不安を振り払って教室のドアへ向かった。


 既に啓成先生と霧乃くんが力を合わせてドアを開けようとするがドアは一ミリたりとも動かない。


 霧乃くんが部活のカバンから竹刀を出して窓を割ろうとするがどう足掻いても窓はヒビどころかびくともしなかった。


 そして魔法陣の光は激しく輝き、思わず僕たちは目を瞑ったのだった。

次話は「ありふれた異世界召喚」の続きとなります。


この話が「面白かった」「いったいどうなるんだ!?」「異世界まだ?」など


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