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きっかけ


今日は日直。

黒板消しや日誌を書くだけなので

そんなに大変ではないと思っていた。


それなのに

今日に限って世界史の授業で使う

地図を昼休みに

資料室に取りに来てと

言われてしまった。

同じ日直の高橋君と

ジャンケンの結果

負けた。


資料室は特別棟の2階なので

ちょっと、いや、かなり

めんどくさい。


先に資料室にいた先生に

「よろしく〜」と軽い感じに

言われたのも腹立つ。


あぁ、重い。

渡り廊下でちょっと休憩しよ。

地図を立てかけ、ふと窓の外を見る。

いい天気だなぁ。


よし、運ぼう。と気合いを入れ直し

行こうと前を見ると

反対側から

笑顔のかわいい先輩が友達と歩いてくる。

そのまま地図に手をかけ

ゆっくりと持ち上げながら

先輩が通り過ぎるのを待つ。


「ケイのレベル高すぎだろ。

どんだけやり込んだんだよ」


「土日引きこもってたからな。」


「それであんないくか?」


「そりゃ、やり込んでっから。」


そんな会話が聞こえていた。

ゲームの話?

ケイって名前だよね?

ケイ先輩?


この日から

「笑顔のかわいい先輩」から

「たぶんケイ先輩」に

私の中の呼び方が変わった。


すれ違っただけだけど

とても幸せな気持ちになった。


一目惚れ。

初めてした恋の始まりだった。


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