新しい出会い
出会いは桜の咲く頃だった。
高校入学と共に
引っ越しをした私は
通学路を確認しながら
高校へと向かっていた。
方向音痴な私は
スマホの地図を広げ
慎重に高校を目指していた。
「毎日通うから慣れる。」
重度の方向音痴な私にとって
そんな風になるのは
最低でも1週間はかかる。
ようやくバス停にたどり着き
時間通りに来たバスに乗る。
バスの中は
同じ制服を着た学生が多く乗っていたため
ようやく安心することができた。
新しい学校に通う
不安の方が大きい中
あっという間に
最寄りのバス停へと到着した。
受験の時に来て以来だけど
改めて見ると
やっぱり大きいし、綺麗。
中学校まではど田舎で育ったため
古い校舎に見慣れた同級生。
ありふれた日常とともに
特に緊張感などなく過ごしていた。
今日はいつも以上の緊張感である。
さてとまずはクラス確認
えーっとそもそも
どこで確認するの…?
親が来ている子もいるので
その子らのあとについていけば
大丈夫かな…?
人混みの方へ着いて行くと
目的のクラスが書いてあるだろう
掲示板を発見。
1年…2組
村瀬 那奈
自分の名前が意外と
あっさり見つかったので
出席番号を確認し
下駄箱へと向かう。
うわ、一番上の段だ。
決して身長は低い方ではないが
なかなか苦労しそうだ。
よいっしょっと
軽く背伸びをしながら靴を入れ
持っていた上履きに履き替え
教室へと向かう。
黒板には席順が貼ってあり
自分の席を確認する…と
窓側の一番前。
なんてついてない。
落ち込みつつ席につくと
まだ隣の席の子は来ていないらしい。
後ろの席にはもう座っているので
その子に声をかけた。
「おはよう。
村瀬那奈です。
これからよろしく。」
ポニーテールのその子は
「おはよう。矢田舞です。
こちらこそよろしく。」
ととても明るく応えてくれた。