プロローグ
初めて小説を書きます、キツネです。
文章がながい、読みにくい、などなど多々あると思いますが、読んでいただければ幸いです。
小説については全くの素人で、長い文章も慣れてないので、アドバイスなどあればよろしくお願いします。
第一章 前水の陣
プロローグ
◆キーア暦144年 2月 11日◆
音を立てて壁が崩れる。数分前まで屋敷であったそこは、瓦礫が散乱する廃屋と化していた。灯りは無いが、月の光が水浸しになった地面を、明るく照らしている。一際大きな水溜まり、その中心に一人の少女が佇んでいた。明るい金髪は腰辺りまでのびていて、白と青のドレスを着ている。いかにもお嬢様といった風だ。この惨状が彼女一人に引き起こされたとは、誰も考えないだろう
「さすがに死んだかしら」
少女は考える。今しがた対峙していた敵のことを。
まさか格下の相手にここまで手間取るとは思ってなかった。しぶといあの男のことだ。生きていてもおかしくない。〈アイテム〉は展開したままにしておく
「こっちだよ、リビア!」
声のした方向に〈水の盾〉を展開させる
しかし、攻撃はない
「小細工はやめだ」
「…何? 命乞いしても無駄よ」
暗闇に目を凝らすと、壊れた壁の後ろから、黒い服にズボンの男が姿を表す。瓦礫によるものか頭から出血している。服もぼろぼろで、左腕は骨折しているのか動かない。まさに満身創痍といった状態だ。故に、少女は彼の発した言葉に耳を疑った
「決着をつける。君の魔術、正面から打ち破ってみせよう」
言い忘れていたがこの男、暗殺者である