一馬目
かなり短いですが。
自分の中で勝手に決めた分量に達しない時はこうなると思います。
もし○馬目と続く事があれば、申し訳ないですが、自分のモチベーションか文章力が限界に達していると思ってください。
また、こっちの話が本来のストーリーを追い越す可能性は十分にあります。話そのものはよく解らないようにしているので、大丈夫だと思いますが、ネタバレにもなってしまいますので本文を楽しみたい方はご注意ください。
私は、目は見えないし、耳も聞こえない。喋ることを学べなかったので、話す事も出来ない。
目が覚めたら知らない部屋に居た。
辺りには他にも数え切れないくらいの男女。
これらに気づけたのは、子供の頃から持つ力のせいだ。そのせいで私はどこかの病院に閉じ込められている。という設定になっている。
それが嘘という事も、何かの実験に使われているのも知っている。
「じゃぁ、力はあげたから頑張って終焉まで生き延びてよ。そしたら健全な子として1からやり直させてあげるよ」
突然聞こえてきた意味のある言葉。人の話す言葉の意味は力を使う内に覚えた。それだけが、人と関わる唯一の方法だったから。
とは言っても、人の声が聞こえることに別段驚きはしない。感覚は心の声がより鮮明に聞こえただけだ。
それに、もっと驚くべき事が出来たから。真っ暗な視界の中、たしかに光が見えた気がした。
聴力は力があれば人の声を聞く分には関係無かった。口から出てる言葉は聞こえなくても、言ってる言葉と言いたい言葉、思っている事が聞こえるから。
でも、目が何かを感じるのは本当に嬉しい。それに今、一歩一歩光に向かって進めているのが解る。自力で、だ。これが聞こえてきた声の言っていた力だろうか。
でも、突然光が消えた。目指す先もわからず足をとめる。
少し困っていると、力が人の気持ちを伝えてくれた。私を使って空を飛ぼう、と。
手伝おうかと思ったけど、先に飛んでしまったのか、失敗だと言うのが伝わる。だったら、今度こそ手伝おう。
思った瞬間、視界に再び光が見えた。今度は光の意味が解った気がした。『権限発動時脚力強化1500倍』
光を追いかけたいけど、今は空を飛ぶ手伝いをしなくちゃ。1500倍で蹴り上げれば十分飛べるよね?
思いっきり蹴った。でも避けられてしまった。それじゃぁもう1回。結局いい所に落ちてくるから。
蹴った。当たった。けど、失敗した。空じゃなくて地面ギリギリを飛んで行った。
あ! 今気づいたけど、人の居場所とか前よりよく解る気がする! と、どこかに飛ばしちゃったんだ。初めて自分を頼ってくれた人を蹴飛ばしたんじゃ、これからまた誰も頼られなくなる。助けなきゃ。