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知ってる。  作者: 美華
しってた
1/3

1

超短文。







「ねぇ、あたし見ちゃったんだけど」


「ん?」


「綾斗くんさ、こないだ二組の平沢さんと歩いてた」



知ってる。



「そう」


「……嫌じゃないの? 綾斗君、彼氏でしょ」


「どうだろ? 綾斗君モテるからねぇ」


「美和ちゃんて、案外冷めてるね」




知ってる。



貴女が綾斗君のことを好きなことを。

綾斗君に近づきたくて、私と友達になったことも。

私がどんな反応するか、周りとぐるになって、面白半分で観察してることも。


そして、私がいつまで綾斗君と続くか皆で賭けてることも、



全部、知ってるよ。




「美和、一緒に飯食わねぇ?」


「綾斗君。ごめんね麻里、私、綾斗君と食べるね」


「了解。伝えとく」




そう言って、ケータイを開いてメールを打つ麻里。

でもその内容は、私が綾斗君と一緒にお昼を食べるから今日は一緒じゃないことを知らせるメールではないことを、私は知ってる。


サイレントマナーにしてあるケータイを手に取り、あるサイトを私は開く。



[ブスが今から綾斗君とご飯食べるってー]


[うわ最悪]


[綾斗かわいそ]


[死ねよ]



そのサイトは、よく言う学校裏サイトというもので、見つけたのは偶然だった。


それを見て、私は微笑む。



私、全部知ってるよ―――?







ネットって怖い。

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