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―01― ユメカ、ポーション密造の罪で捕まる!

「判決を言い渡す。被告はポーション密造の罪により、罰金300万円の刑とする」


 わたしの目の前で台の上に立っていた裁判官がそう告げた。

 途端、わたしは崩れ落ちる。


「あぁああああああああああああ!? 300万なんて聞いてないよぉおおおおおおおおおおおお!?」


 事の始まりは三ヶ月前。

 自宅でポーションを密造しては1人で楽しんでいたのだ。


「うへー! 今夜は宴じゃー! 飲みまくるぞぉおおおおッッッ!!」


 とか叫びながら、ポーションをがぶ飲みしつつ、つまみを食べて楽しんでいたのだ。

 すると、ノック音が聞こえた。こんな深夜に誰だろう? と、思いつつ扉を開けたら警察が立っていたのである。

 ダンジョンの外でダンジョン産アイテムを使用するのは犯罪である。もちろん、ポーションの密造も立派な犯罪である。


 あぁああああああ!! でも、ポーションが飲みたかったんだもん!!


 私――虹天にじあまユメカは重度のポーション中毒者である。

 幼いとき、こっそりポーションを飲んで以来、ずっとポーションを飲み続けてきた。


「えっと、虹天ユメカさんですよね?」

「……はい」


 判決が出た私は個室に通されて看守と今後について面会をしていた。

 その看守はいえば、私の姿を見るなり目を顰める。


「22歳ですよね……?」

「はい」

「見えないですね」

「……よく言われます」


 ポーションを呑みまくった弊害か、私の見た目は14歳ほどの少女へと若返ってしまったのである。

 ポーション恐るべし。よく子供と間違えられる。


「それでは懲罰に関してですが、罰金額を支払う目処はついていらっしゃいますか?」

「えっと……」


 罰金額は300万だったはず。確か手持ちのお金は……遺産を使えばギリギリ足りるか……。


「なんとか……」

「そうですか。では、早急に振り込んでください」

「……はい」


 わたしはどうにかうなずくのだった。


「ただいま」


 久々の帰宅だった。

 捕まってかから三ヶ月ほど、勾留されていたのだ。

 部屋にあったポーションや作るための道具は全部没収されてしまった。ワンルームの小さな部屋にはなんにもない。

 明日からどうしよう……。

 あのあと300万を支払ったせいでもうお金がない。

 でも、働きたくない! 

 この歳までずっと親の遺産で生活していたのに、働くなんて無理だよ!


 ピコン、と唐突に音が鳴った。

 スマートフォンの通知だった。

 なんなのか見てみると、登録してる配信者がちょうど生配信を始めたところだった。現実逃避だとばかりにわたしはそれに目を移す。


華月(かづき)リアンちゃん、いつ見てもかわいいなぁ」


 ここ最近、彼女のダンジョン配信を見るのが心の癒やしだった。

 彼女の配信を見ながらポーションを一気飲み。これが最強なんだわ。まぁ、今はポーション没収されたせいで飲めないんだけどね。

 捕まってから三ヶ月ほど拘置所にいたから、彼女の配信を見るのは久々だ。だけど、この前見たときと彼女はなにも変わっていなくてホッとする。

 同時に、彼女のキラキラしている姿を見て羨ましいなと思う。荒んでいるわたしにとって、彼女はあまりにも眩しすぎる。


「なんか、涙がでてきた……」


 なんで涙でてきたんだろう? そうだ、彼女のがんばる姿をみて、わたし感動してるんだ。

 わたしも彼女みたいになりたいなぁ。

 そんな思いが胸の中に募る。

 けど、ポーション中毒者のわたしが彼女みたいになれるんだろうか。


 すると、さらにスマホがピコンと通知がなった。

 今度はニュースアプリの通知だった。

 記事のタイトルはこうだった。


『世間では、空前のダンジョン配信ブーム!! 月100万稼ぐダンチューバーも!?』


「え!? 嘘。こんなにも稼げるの……?」


 想像以上の収入に驚く。

 同時にこれだ! と、思った。

 わたしもダンジョン配信をやれば、生活費を稼げるかもしれない!

 そして、わたしも憧れの華月リアンちゃんみたいなアイドル配信者になるんだ!!


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