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いきなりランクアップ

今回も会話多めです。

 「フィアーナさん、ランクを上げる気は・・・・ありますか?」


 部屋を出ようとすると、受付の人にそんな事を聞かれた。


 「・・・・ありますけど」


 そろそろ上げようと考えていたので、そう答える。


 「じゃあ、上げえちゃいましょう。冒険者証の更新をするので、一時的に預からせていただきたいのですが・・・」


 「え?・・・・今すぐですか?」


 「はい。今すぐできますよ」


 ・・・・マジか。


 「えっと・・・・ランクって依頼を達成するなどして、ギルドに貢献しないと上げられないんじゃないんですか?」


 「はい。しかし、条件はそれだけではありません。魔物の素材をギルドに売却する、それだけでもある程度まではランクが上がります」


 「・・・ある程度まで?」


 「具体的にはCランクまでです。例えば、ゴブリンの耳一つで貢献度1としましょう。・・・実際は違いますよ?・・・で、Aランクに上がるのに必要な貢献度が10,000だとします。ゴブリンだけを倒して、Aランクに上がったところで、それだけの実力があると思いますか?」


 「まぁ、無いでしょうね」


 「その通りです。まぁ・・・ゴブリン狩りの達人とかになってそうですけど。要は、そういう事なんですよ。ストッパーのようなものです」


 なるほど、実力不足のままランクが上がってもどうしようもないしな。


 「じゃあ、どうしてCランクまでは上がるんです?」


 「それに関しては、いわゆる救済処置のようなものです。冒険者になる人の中には、既にある程度の実力を持っている人が居ます。そういう人には、なるべく上のランクで活躍してもらった方がこちらとしてもありがたいので」


 「・・・その仕組みを利用すれば、たした実力もなくランクを上げることも可能なのでは?」


 「できますね。でもそういう方は、Cランクよりも上上がれずにいつの間にか消えているので、特に気にする必要もありません」


 ・・・・いつの間にか消えてるってどういうことだ?

 消してるのか!?消してるのか!?

 ・・・こえぇ・・・そういう意味じゃないことを願おう。


 「で、どれくらい上がるんです?」


 「Cランクですね」


 「・・・え?上がり過ぎじゃないですか?」


 「そうでもないですよ?今回こちらが買い取ったオウチ鳥だけでもCランクまで上げられますし」


 「えぇ・・」


 「でも、ここからは依頼を受けないとランクは上がりませんよ?・・・あて、ランクを上げますか?」


 「・・・・・上げます」


 俺は受付の人に冒険者証を渡した。


 「それでは手続きをしてまいります」


 そう言って受付の人は部屋を出た。

 暫くすると受付に人が戻ってきた。


 「こちらが新しい冒険者証になります。」


 俺は差し出されたそれを受け取る。


 「・・・Cになってる」


 まぁ、なると言われていたからわかっていた事だが、実際に見てようやく実感がわく。

 元々Gランクだったので、一気に4つもランクが上がった。


 「それでは、他には何かありますか?」


 「・・・特にな・・いや、ありました。エリザって人知ってますか?」


 実はエリザ様がどんな立場の人なのか気になっていたので、知っているかどうか聞いてみた。


 「・・・普通の街人ですか?」


 「いや・・・例えば権力者の類の人の中にこの名前の人っている?」


 「・・・・いますね。この街の領主の娘がその名前です」


 「あ~、やっぱり」


 「やっぱり・・とは?」


 「今日あったんですよ。街の外で」


 「何時です?」


 「ゴブリン退治に行った時」


 「・・・まさか!?捕まっていたのは」


 「私にエリザって名乗った人。さっき街の門で別れましたよ」


 「・・・運がいいのか悪いのか」


 その言葉はどちらに対していったんだろう・・。


 「・・・はぁ・・・他には何かございますか?」


 「もうないです」


 「それでは、今後の更なる活躍を期待しております」


 そうして俺はギルドを出た。

 予定よりも時間を使ってしまったので、俺はすぐ宿に戻って、また魔法の勉強をすることにした。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



 2日後。


 トントン。


 「フィアーナちゃん、いるかい?」


 今は朝だ。

 宿で借りている部屋の扉から女将さんの声が聞こえる。


 「どうかしましたか?」


 そう言いながら、俺は扉を開けた。


 「いや~なんかね、冒険者ギルドの人が内に来てるんだけど、フィアーナちゃんを連れてきてくれって言うんだよ」


 ・・・なんだろう?


 「わかりました。支度してから行きます」


 「了解だよ。ギルドの人にはそう伝えておくよ」


 俺は身支度を整えてから部屋をでる。

 宿の一階に行くと、そこには見覚えのある人がたっていた。


 「あれ?受付の人だ」


 「受付の人・・・・そういえば、自己紹介がまだでしたね。今更ですが、私はジェネスと申します。実は、問題が起こりまして。あなたにも関係のあるお話なので、ギルドに来ていただけますか?」


 「えぇ・・・今からですか?」


 「今からです。そして、事は一刻を争います」


 もともと、この人はあまり表情を動かさない人なのだが、今回は結構焦っているように見える。


 「・・・わかりました。行きますよ」


 「感謝します。では、早速移動しましょう」


 そうして、俺たちはギルドに向かった。


 ギルドにつくと、直ぐにいつもの部屋に案内される。


 「さて、早速本題に入らせていただきます。二日前に、あなたが報告してくださったゴブリンについては覚えていますね?」


 「・・・覚えてます」


 「その後、直ぐに私がギルドマスターに報告下のですが、ギルドから調査隊を出すことになりまして」


 「それに参加しろと?」


 「いえ、既に調査隊は編成し、調査してから帰ってきました」


 「・・・・・ビックリするくらい早いですね」


 「冒険者ギルドはフットワークの軽さも売りですからね。それに、調査の場所が日帰りでいける場所だったので、昨日で調査が終わって帰ってきたんですよ」


 「なるほど。それで、わざわざ呼び出したってことは問題が起きたんですか?」


 「はい。結論を言いますが、ゴブリンの集落が発見されました。それも、かなり大規模なものが」


 「・・・・もしかして結構まずいです?」


 「もしかしなくても結構まずいです」


 「えぇ・・・・・私にどうしろと・・・」


 「もうすぐこのギルドに緊急依頼が出されます。内容は、『ゴブリンの集落の殲滅』。相当大規模な戦いになると思います。フィアーナさんには、この戦いの主力部隊に参加してもらいたいんですよ」


 「主力って・・・他にもっといい人がいるのでは?」


 「フィアーナさん。あなたは、冒険者が定めている魔物のランクの基準をご存知ですか?」


 「?いえ、詳しい事は・・・」


 「例えば、Bランクの魔物。これは、Bランクの四人パーティを目安にして決めています。他のランクも同じです。そして、Bランクの魔物を一人で倒すには、Aランク相当の実力が必要になります。フィアーナさん、あなたは、Bランクの魔物を最近お一人で討伐して、素材を持ち込みましたよね?」


 「・・・・・・」


 「あなたにはそれだけの実力があると思っています。故に、力を貸してほしいのですよ」


 「・・・・報酬は多めにもらえますよね?」


 「それはもちろんです。主力の方々には、通常の報酬に加えて、特別報酬が用意されます。・・・・それでは?」


 「はぁ・・・・参加します。具体的にはどうするんです?」


 「それにつきましては、別の部屋でお話ししましょう。討伐隊の主力に参加していただく方には、依頼を出す前に別の場所に集まっていただいています。それでは移動しましょう」


 「・・・・・他の人たちはもう集まっているんですね」


 「えぇ、フィアーナさんが最後です」


 「・・・・・はぁ」


 ランクが上がるように・・・・・頑張ろっかなぁ。

明日は更新出来るかちょっとわからないです。

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