エピローグ4
トルニエ
牢が開くと扉の目の前にいた俺の愛弟子であるキーデルが微笑む。
ようやく始まりますよと静かにそう言って……。
牢から出て今までのことをすべてキーデルに聞いた。
今まで何があったこと、これから俺にやってほしいこと、そして、スライルのこと……。
久しぶりに浴びた日の光は眩しかった。
これから再び乱世がくる。
そうなれば俺は再び輝ける!
……しかし、なぜかそう言う気持ちにはならなかった。
きっとまだ現実感が足りていないのだろう……。
ずっと蚊帳の外だったからか……。
新しいアジトがあると言われるままについていくときふと思ったことをキーデルに尋ねた。
「そうだ、キーデル、お前、あいつ知ってるか?確かフレロレって言ったかな?」
「ええ。知ってますよ。」
「あいつにさ、愚者か賢者かって聞いたらなんて答えたと思う?」
「さあ?あいつはよくわからないやつでしたからね……。」
「僕は敗者です。愚者にも賢者にもなれない。人を騙せるほどの覚悟なんて持ち合わせていません。でももし、この事件が解決して、今あなたがあなたについている嘘を僕が見破れたらきっと僕は初めて愚者にも賢者にもなれると思います。
だってさ。あいつで2人目だ。俺の意見に3つ目の選択肢を出したのは……。スライルとそいつだけ。そのフレロレは今どうしてる?」
「あいつは王宮の4階から足滑らせて死にました。俺に言わせればあいつは敗者にもなれてませんけどね。まず、戦いの場に立つことすらできてませんでしたよ。」
「……そうか。」
遥か頭上を舞う鳥が大きく旋回している。
しばらく見ないうちに空が高くなった気がした……。
完
これで新国家『イーリス共和国』の滅亡は完結です。
物語が終わり何か書こうかとも思ったんですが、特に思いつきませんでした。
この物語の過去編やこれからの話も漠然と考えてはいるのですが、如何せん、モチベーションが……。
気分が乗れたら頑張ります。
最後になりますが長い期間お読みいただいた皆様には途中だらだらした場面が多かったようにも思いますが最後までお付き合いいただきありがとうございました。
またお会いできることを祈っています。
重ね重ね、ご愛読ありがとうございました。




