作戦
「いや〜、邪魔なの用意しやがって」
と、バネが飛び出た床を見ながら キラー10は言う
「まあ、よそ見してると死ぬよ〜」
また消え、後ろに出てくる
「もっらい〜」
「…」
その後は長かった
ひたすら避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて避けて…
一撃をくらわす
「イッターイ!レディに失礼じゃないの!!」
「…」
「相変わらず無口なこと」
「………お前、《神出鬼没》だろ」
「第一声でいきなり人の秘密バラす!?まあ事実だけどさ」
やはりか
一回目の攻撃事態から気配もなく、二回目以降はほぼ《ワープ》だ
まあ、分かったからには対処が出来る
俺の能力はそう言う能力なのだから
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『全校のみなさんは、直ちに戦闘を中止し、校舎から出てください』
斎木 は放送で呼びかけていた
「フハハハハ!人がゴミのようだ!!」
「…あまりそう言う発言はしないでください」
「さて、移動するか」
「…ええ」
放送室にいることを教えてるものなので、移動は大事だ
「さて、どうするよ」
「邪魔にならないように、私たちも出ましょうか」
「まあそうだな」
あまり戦闘は避けたいのは当たり前だ
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校舎には出られた
《情報操作》の能力で経路は安全!
一家に一台欲しい安全カーナビ!!
「いま、失礼なこと思いませんでしたか?」
「いや〜、感謝感謝」
「心にもないことを…」
振り向く 斎木
俺もつられて振り向く
ドーン!
さっきまでいた音楽室が一瞬で消えるのを目に焼き付けた
「そ、そんな!?」
そして、そこには壊れた鉄骨に服がかかり、つらさった生徒会長がいた
…ありゃマズイね〜
そう思うか?
…だって出血多量じゃん
そうだな
滴る血
今にも崩れそうな学校
青ざめた周囲
こりゃまたピンチだ
「出てこい!『洲崎 熱也』」
やっぱ俺か。人気者は辛いよ、全く
しかし、学校最強だと思う生徒会長を倒した奴と戦って、勝機はあるのか?
「…勝機なんてないな」
「…失礼ながら、君の能力を知らない私でさえ同感だ」
斎木 も俺の思考を察したのだろう
「どうします?」
「…あのままだと、庄子さん が人質として使われるけど、あの距離なら」
いい案が浮かんだ
「斎木、ちょっと手伝ってくれないか?生徒会副会長として」
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返事はないな
キラー10はぶら下がり、反応がない
こいつを人質として、誘い出すか?
「その必要はないぜ」
ふと、下から声がした
ターゲットの『洲崎 熱也』だ
初めて会う…わけではない少年を
「…なに企んでる?」
「なんで企んでると思う?」
「…貴様は何もしかけたりせずに来るやつじゃない」
「それって人違いだと思うぞ」
「…だとしても、ターゲットに変わりはない」
「だろうな」
「…大人しく切られろ!」
「やなこった!」
洲崎 は逃げた、校舎に向かって
しかし、ジャンプでその退路に着地し、足を止めた
「あんたパフォーマーか!?」
「…どうした?いつもの貴様なら、一発で退路をこじ開けたはずだ」
「だから、人違いだと思うぞ!」
「…計算尽くで《強弱逆転》を使ってこい!」
「能力まで知ってるのかよ!?」
「…やはり貴様は俺の知ってるやつだ」
「あーもう!知らねっつってるだろ!!」
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(本当にするつもりなのかい?)
(それしか無いって)
(…分かった、すぐ援護に戻るよ)
(早く来なくてもいいぞ)
早く助けに行くに決まってるじゃないか
新しい友を見殺しにはしない
今はただ、やるべきことをするだけだ!
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「…どうした?使わないのか」
「使ってるよ、常時!!」
近づくとやばいかな、と様子見だ
そろそろ予定ポイントだ
「こっこまでおいで!ベロベロバ〜!!」
「…やはり何か企んでるのか?」
「だったとしても、教えないもんね〜」
あと少し…あとちょっと………
よし、今だ!
「斎木ーー!頼む!!」
やつの頭上から、折が落ちて来た
奴めがけて
ガシャン!