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第7話:バレー(その1)

今日から冬休みです。多分、投稿ペースも上がると思います。

拓人たちのクラスは今、体育で体育館に来ていた。


「バレーボールか~、中学以来だな。」

「そうか、俺はよく直美とやっているけど。」

「へ~。」と拓人と竜介が雑談していると、向こうで直美がなにかしていた。

「ん?直美が何かしているぞ、竜介。」

「見たところ準備体操だな。」

「でもさっきやったよな。」

「ああ、萩野の”倍速体操”を。」

「あれ、そんな名前なんだ。」拓人のクラスの担任である萩野先生は非常に時間にうるさく、早くできるようにと準備体操を2、3倍速程の速さで行うのだ。ちなみに運動部でもついていくのにやっとであった。

「おい直美何やってるんだ?」

「竜介。」竜介が直美に声をかけた。

「ちょっとウォーミングアップをね。」

「フォーリングアップル?」

「ウォーミングアップ。ここに来て変なボケするな。」拓人にいつものツッコミがないのに気づいた直美は聞いてみたら、流石に朝早くはあんなテンションでやるのは無理だしい。


「アンダー!!」

「オバー!!」

「アタック!!」拓人・竜介・直美の見事な3ステップにより見事勝利した。3人は嬉しさでお互いをハイタッチを交わしたが、直美は力加減がわからないのか直美とやったらめちゃくちゃ痛い。

「しかし、直美はバレーがうまいな。あと手が痛い。」

「ホントだな。あと手が痛い。」

「それほどでも。あとそんなに強く叩いた?」直美とのハイタッチで痛めた手をさすりながら、二人は直美を褒めた。直美は嬉しそうだ(手のことは悪気がないせいか罪悪感はない)。

「いやいや、冗談なしに!もしかしてバレー経験者?」

「あのアタックはうちの部(熊を倒そう部)にも使える、直美よかったら熊を・・・」

「ふふふ、実はね。」竜介の話を無視して、直美は誇らしげに笑を浮かべながら言った。ちなみに竜介は複雑な表情になっていた、

「拓人。俺初めて無視の辛さを知ったよ。」

「また一つ大人になったな。」涙目になっている竜介に拓人は頷きながら共感した。この日、竜介はまた一つ大人の階段を上った。

「私は小学生の時にバレーをやってたの。」彼女は得意げに胸をはり、オオカミ耳をピクピク動かした。

「うん、なんとかなくわかっていたけど。」拓人たちの反応はイマイチだったが。


「ようし、次は決勝戦だ。張り切っていけよ。」今体育の試合はトーナメント方式で行われており、宅たちのチームが決勝に残った。

「次の対戦相手は・・・」拓人は対戦相手を見ると、思わず絶句した。それは見た目が強そうだからではなかった。むしろ逆である。

「あれは”チームオタク”。なぜ決勝までコマを進めたんだ。」思わず竜介が言葉を漏らした。

「ふふふ、答えてやるのが世の情け。」

「!・・誰だ君は!!」

「変なおじさんか!?」

「変なおじさん!?」

「そうです、私が変なおじさんです。・・・ってちがうは!!」拓人の質問に勝手に付け加えをした竜介と直美のペースに飲み込まれた謎の男は突っ込む。

「気の取り直して、私の名前はチームオタクのリーダー”あずま 拓海たくみ”だ!!」その男子はメガネにデブでアニメキャラのイラスト付きの体操着を着たザ・オタクという感じであった。

「拓海と拓人ってなんか似てるね。」

「いや~~~!!」ムンクの叫びのような顔になる拓人

「そこ!その反応はやめろ!!」

「この顔の絵って俺でもかけそうな気がするな。」

「私も。」

「実際は叫んでるんじゃなくて耳を塞いでるんだって。」

「へぇ~。」

「なんかいつも間にかムンクの叫びの話になってないか!?」

「それで、なぜお前のような運動神経マイナスのお前がここまで来れた。」竜介が仁王立ちで言った。すると東は可笑しげに笑った。

「なんだ。頭にうじかなんかわいたのか。」

「僕の頭は正常だ!!そうじゃなくて・・」東は話を戻して言った。

「相手チームが皆、”女子の割合”が高かったからだ。」この試合は男女混合、だが、人数の差で男女の割合がバラバラになっていた。ちなみに拓人チームは男:女=2:1でオタクチームは男:女=3:0である。

「うわぁ。」

「サイテー。」

「男を見せろ男を!」

「ふふふ、試合というのは勝てばよかろうなのだー!」3人の罵声に東は開き直っていた。


そして、決勝戦、拓人チームVSオタクチームの戦いの火蓋が切手落ちされた。

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