第4話:ダイン
パクリという方法をとったのですが、消されないか少し不安です。
今日学校で竜介・直美・美代と今話題のチャットシステム”DINE”のアカウントを交換した拓人。早速家に帰ってチャットを楽しんでいた。
「お、早速犬神さんから届いた。」
ポチ<どうもたーちん(´▽`)。ダインって初めて使うけど楽しいね(o>ω<o)>
「はは、女の子だしい文章だな。そしてポチって・・」絵文字の多い多い今時の女子高生だしい文章は拓人自身はあまり好きではないけど、なぜだか知らないが直美が書くと可愛らしく思えてくる。そして”ポチ”という名の違和感のなさに納得してしまった。
「おっと返信しなきゃな。」拓人はスマホのタッチパネルのキーボードを指で少し遅めの速度で文章をうった。
タクト<そう、よかったな>彼は返信するとある事に気づいた。
「おお、読まれたことがわかるんだな。」DINEには読まれるとその文章の横に「既読」という表示出てくるのである。
ポチ<早速だけどなぞなぞです。>
「なんだ、犬神さんいきなり・・・」と突っ込もうとした直後、竜介から返信が来た。
ファイヤーアルティメットドラゴン<望むところだ!>
「ファイヤーアルティメットドラゴンって・・・」竜介のアカウント名のあまりのネイミングセンスのなさに呆れる拓人。
ポチ<行きますよ~!パンはパンでも食べられないパンはな~んだ?>
ファイヤーアルティメットドラゴン<賞味期限の切れたパンだ!!ドヤ。>
「ちがうは!!てかどさくさに紛れてドヤ顔するな!!」なんだか竜介がスマホの向こうでドヤ顔する様子が目に浮かんでくる。
ポチ<・・・・正解?(-.-;)>
「悩むな!!確かに賞味期限切れのパンは食べられんけど!!」拓人が突っ込んだが、スマホの向こうにいる人に声が届くはずもなく、次の問題が返信されてきた。
ポチ<上は大水、下は大火事、これ風呂だ。>
「言ってしまってるぞ、おい!!」
ファイヤーアルティメットドラゴン<大変じゃないか!!>
「なぞなぞだって!!」すると竜介から写真が来た。
「江戸っ子か!!」そこには時代劇とかに出てくる火消しがまとい(自分たちの組であることを示すもの)を屋根の上で振っている様子であった。
ポチ<時間切れ。正解は大惨事です。>
「風呂じゃないんかい!!」確かに大惨事だけど、と突っ込もうと思ったが、またしても問題が返信されてきた。
ポイ<イカはイカでも食べられるイカはな~んだ?>もはや言葉も出なかった。直美が何を言いたいのか全くわからない拓人であった。
ポチ<正解は普通のイカです。>
ポチ<続いて次の問題、ハヤブサの視力は何?>
「知らんは!!」
NEWS<2・43>
ポチ<・・・え?>
「美代すご!そして犬神は自分で出しといて知らんのかい!!」ニュースという新聞部の美代だしいアカウント名だと拓人は思った。
タクト<それよりさっきから文字ばかりだけど”スタンプ”使わないの?>拓人はさっきから文字しか打たない直美たちに質問した。
皆<有料だから・・・>
拓人<おいおい。>
ちなみにDINEはオリジナルと違って、スタンプが”有料”である。有料である。大事なことなので2回言いました。