ホワイトデーの奇跡〜赤い糸の先〜
私は、小学生の時から、可愛いと言われて来た。中学生の時は、芸能界に入って、TVにもたくさん出ている。でも、だから友達がいないとかじゃないけど、男子には、モテるようになった。でも私は今、好きな人ができた。でもその人も、私が芸能界に入って、私の事を好きになった一人。最初はムカついてた。しょせん、外見だけなんだろうって。でも、私は、気づいたら、いつも彼を追っていた。そして、バレンタインの日、告白をされた。そして私はそれを、保留にしていた。
でも決めた。それを。その気持ちを、伝えるって。
「・・・龍刃君。ホワイトデーの日。空いてる?」
「え?おお・・・」
「じゃあ、7時に梅実通りで。」
「おお。」
「じゃあ、約束ね。」
「おお。分かった。」
嘘つき。
約束したのに。
私は、ホワイトデーの夜。梅実通りの階段に座り、龍刃君を待っていた。
「7時・・・22分・・・」
私は時計を見た。
「はあ・・・」
私は息を吐いた。もう3月と言っても、今年は10度もない。だから、もちろん息が白かった。本当に来るのかな・・・。少し私はそう思ったけど、私は龍刃君を信じて待っていた。
でも、しょせん人なんて、口だけ何だと思った。
「8時・・・45分・・・」
私はそれでも待っていた。
「・・・お嬢ちゃん。さっきから何分待ってるの?風邪引いちゃうわよ?」
「あ・・・大丈夫です・・・。お母さんを・・・待ってるだけなので・・・街で買い物してて・・・もうすぐ帰るので・・・。」
「そう?気をつけてね?」
・・・龍刃君を待って、あれから何時間経っただろう・・・もう、人影もなくなった。時計の針は12時を目指そうとしていた。・・・冷たっ・・・
何かが当たった。私は空を見上げた
「・・・あ、雪。」
リーンリーンカーンカーン
・・・12時の鐘まで鳴った。これはステキな鐘だった。昔、お母さんに聞いた。この鐘は、子守唄何だって。
『ねぇまま!』
『ん?娘遥、何?』
『あのね、こなえだ娘遥聞いたの!12時にね、キーンコーンって鳴ったの!それって何?』
『あ、それはね!子守唄何だよ!』
『子守唄?』
『子守唄っていうのは、皆を幸せな世界に連れて行ってくれる神様の笛なんだよ!』
『そうなんだ・・・じゃあ、娘遥も皆をニコニコにする!』
『あら!そうなの!まま楽しみだわ!』
『にー!』
・・・まあ、もう前の話だけど。
もうそろそろ帰らないと・・・
「春未!」
「・・・龍刃君・・・」
私は後ろを振り返った。
「春未・・・まさか・・・ずっと待ってたの・・・か?・・・」
当たり前。
「・・・」
私はこくりと頷いた
「ごめん!」
龍刃君は、私に抱きついた。
「!・・・龍刃・・・君・・・?」
「俺さ・・・長い話になって、言い訳に聞こえるかもしれないけど聞いてくれ。
俺、今日バイトあって、それ終わったら春未の所に行こうとしてた。それで、バイト終わって行こうとした。でも、そしたら、横断歩道でお祖母さん見つけて、大変そうだからついてったんだ。そしたらそのお祖母さん病気で、倒れて、病院言ったんだ・・・
本当ごめん!」
・・・何それ・・・言い訳でしょ・・・
「最低・・・」
「は⁉じゃあ、置いてけぼりにしろっていうのかよ!」
「でも・・・」
「・・・」
「ありがとう・・・来てくれて・・・大好き!」
「なっ!///いきなり!なんだよ!」
「ありがとう・・・!」
ホワイトデー。
それは、人々が幸せになり、喜び、そして笑顔になる日だと思う