隣のスコップ
掲載日:2026/04/10
穴掘りをするときに使う恐怖のスコップがあった。
庭に一つ、となりの庭にまた一つ...。
と、確実に増えていくスコップ。
その中に、一つだけ仲間はずれがいた。
それは、鍬だった。
彼女(鍬)が、彼たち(スコップ)に恐る恐る言った。
鍬「どうして、そんなに恐怖を与えれるの?」
スコップ「恐怖を与えるのではない、恐怖になるようにしているんだ」
その言葉に衝撃を受けた彼女は、隣の家に忍び込もうとした。
ゆっくりと体をクネらせて動いてる姿は、鍬というよりミミズのような動き方をしているようであった。
やっとの勢いで、隣の家の庭についた。
カタンという音を聞いた一人の男性が家から出てきた。
そして、目の前にある鍬を目にすると、男性は持ち上げて一言言った。
「取っ手がない!」
その声を聴いた彼女は、自分の下半身を見て恐怖し心の中でおもった。
”か....からだがない!”
それと同時に声を荒げてしまった。
彼女「体が無くて、クワッタ・クワッタ」




