表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Adam  作者: じょにぃ3
5/5

5. エピローグ

 数ヶ月後。

晴れ渡る空の下、ワタシは玄関の前に立っていた。


「博士、やはりお手伝いしましょうか?」


手すりに捕まり、姿勢を整えながら博士は言う。


「だい…じょうぶ!今日までいっぱい練習したんだから」


 機械で作られた脚。

彼女は今自分の力で、自分の”脚”で歩こうとしている。


「いくよ…」


 ゆっくりと手すりから手を離し、立ったままの姿勢を維持する。

そして一歩、また一歩とワタシの方へ脚を進める。


「博士、もう少しです。ここですよ」

「うん…うん!」


向かってくる博士を受け止めようと、ワタシは腕を大きく広げる。


「あと……少し!」


残り3歩、外の世界への出口は目前。


「うんしょ!」


残り2歩。


「よいしょ!」


残り1歩。


その時、博士が脚をピタリと止める。


「博士?」

「アダム…」

「……やはりまだ外の世界に出るのは」

「そうじゃ……ないの」


息を切らしながら彼女は言った。


「あなたに…言わなきゃいけないことがあるの」

「え?」


 次の瞬間彼女は地面を蹴り、ワタシに抱きついてこう言った。


「お出かけしよう!二人で!!」


fin


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ