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イヤリング(通信機)、腕輪2個(魔力制御ととある武器)、髪飾り(魔力減少低下、出力上昇)
という具合だ。
本当はつけなくてもいいのだが、生津に買ってもらった大事なものである。
「それでは、失礼します」
「しっつれいしましたあ!」
瑠花と教室に戻り、教卓の前に立つと見られるのは好奇心の目。
アルティアであると先生に紹介されると嫌悪の目が向けられた。
それでも、好意的な目はちらほらと見える。
そういう人となら関わってもいいかもしれない。
嫌悪の目を向けた人の顔を記憶し席に座った。
「最初の授業は闘技だから遅れないようにー!」
闘技、そんな授業もあったのか。
勉強不足があらわになり俯いてしまう。
「ね、君! アルティアって言ってたね。これからよろしく! 僕はエルデル。僕も孤児で一緒だよ!」
「ちょ、エル! 話の途中で行かないの!」
唐突に現れたエルデルと追いかけるようにして来た女生徒。
「あ、私はフェルスティーナ・イルディアよ。以降よしなに」
「アルティアです。よろしくお願いします」
「エルが急に来てごめんなさい。驚いたでしょう? 言い聞かせておくから」
「いえいえ、別に......」
ダメだ。
人との付き合い方なんてわからない。
そう言ったフェルスティーナはまるで保護者。
そしてしゅんとするエルデルの肩に手がかかる。
「俺はアルク。フェルスティーナとエルデルの友達だ。こちらもよろしく。僕たちは孤児がどうのなんて気にしないから。あえて気にするならこの時期の編入だけど」
「ちょっと、アルク!」
「よろしくお願いします......」
「次の闘技の場所はわかる?」
フェルスティーナに言われ、先程チラッとみたあの学園の地図を思い出す。
場所はわかるが、念のため。
「正直、わからないです」
と返答する。
「そっか、私たちについて来て」
「ありがとうございます、フェルスティーナ」
「フェルでいいわよ」
「ではフェルさん」
「僕もエルでいいよ!」
「エルさん」
「うん、そう!」
笑顔になったエルデルに自然と頬が上がるのを感じた。
ヽ( ̄д ̄;)ノ=3=3=3ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘