僕が「異世界転生作品」を書けない理由
これは個人的に「異世界転生」を書けない理由であって、押し付ける気はありません。
また、他の方が参考になるかは不明ですが、
「こういう要素も世の中にはあるんだよ」ということを認識していただければ幸いです。
まず前提の問題として全く興味がないわけではない、ということです。
やはりこの「なろう」というプラットフォームの中で抜きんでてPV数が多いわけでして、
書こうと思ったことはありました。
しかし、何度考えてみてもいい感じの構想すら浮かびませんでした。
僕は皆さんより筆力が低いと思うので、公開しているのがほとんど全ての入力文字数です。
没になるネタはほとんど、メモの段階か2000字以下で消えています。
異世界転生系統はそんな中で全てメモの段階で消えました。
どうしてこういうことが起きているのか自己分析をした結果が以下の通りです。
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まず1点目として僕は現状を分析してそれに対しての対処方法について考えるタイプであるということです。
「異世界転生が流行っている」最大の要因として、
現代社会の行き詰まり。政治の腐敗、経済成長しない、将来が暗い日本という現状があります。
この上で「親ガチャ」「担任ガチャ」「配属ガチャ」「顔面ガチャ」などに失敗していると感じてしまうと、
「いっそのこと転生したいな」と思う方が増えていると思うのです。
しかし、僕はどちらかというと「この状況をどうやったら打開できるか」について自分なりに考えるタイプです。
「転生したい」と思うよりも「この状況下で楽に生きる考え方」について考えます。
今ある手札をどう活かすか? 手札をなるべくどう増やすか? そこにポイントを置いています。
手札を強くするためには特技をなるべく伸ばし、
手札を増やすためには、やれそうなことを増やすことだと思います。
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少し余談ですが、具体的にどうやったら楽に生きられるか簡単に言うのであれば、
「他者と比べないこと」
です。
僕は他の人が持っている物とかを羨ましいと思いません。
自分が必要としている“最低限のお気に入りの物”で囲まれることを重要視しています。
「自分の価値観」を確固として持ち、根本がブレないことが大事だと思っています。
「〇〇ガチャ」のほとんど全てが他人と比べて劣っているかどうかを判断していると思います。
しかし、他者と比べず、自分軸の自分の捉え方次第でそれをプラスにも変えられると考えています。
先天性の難病を抱えている方でも懸命に元気で暮らしておられる方もいらっしゃいますからね。
また“他人に迷惑をかけないこと”も重要視しています。
自分が良くても他の人に迷惑をかけていたらお話になりませんからね。
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2点目として僕は「モノをいうタイプ」だということです。
自分の周りに関しては満足と感謝をしているのですが、
社会や政治に関しては過去から受け継ぎや未来にバトンを渡すために全力で言論面で戦おうと政治経済エッセイを日々発信しているということです。
こういうことを考えていると、
“異世界に転生して無双したい”という欲求は無いに等しく、
どうにもそういった主人公を脳内で構築してうまい具合に文章上でアウトプットして動かすというのが、かなり難しいということが分かってきました。
恐らくですが「無償で異世界転生できるスイッチ」が目の前にあっても僕は押さないでしょう。
そういう人間に良い作品が書けるとは到底思えませんでした。
全ての異世界作品を把握しているわけではありませんが、
どこかにか別の場所で転生しても、やはりどこかで自分と向き合う必要があると思うのです。
永遠に逃避して転生している作品はあまりない気がしますからね。
それなら現実世界かそれに近い世界で向き合う方がよっぽど良いように思えます。
だから僕は今後の小説でも“現実に近い世界で戦う姿勢”を作品の中で見せたいたなと思いました。