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法治国家を破壊するワイドショー

作者: 寿

ちょっと酷いと思ったもので……。


 今朝は珍しくワイドショーを拝見することができました。

 大々的に取り上げていた話題は、新幹線殺人事件の犯人に無期懲役の判決が下ったこと。

 まず手始めに番組は無期懲役の判決が下ったとき、被告人(?)が万歳三唱したと報道。そして彼の容姿を映し出し、不謹慎極まる「万歳三唱」の行動を繰り返し報道。

 その常軌を逸した行動には、ジェントルマン・寿も少々腹立たしさを感じたものです。

 そして番組は法律に詳しい専門家から被告人(?)を死刑にできなかったものかと質問。ゲストの専門家はこれこれこのような手順を踏めば死刑に持ち込めたかも、と解説。

 そして話題のシメにはMCを勤めていた方が、「前例に沿った判決もいいのですが、こういった事件がおきたときに新しい判決の基準を設けて裁判を行なっていただきたい」とコメント。

 ですけどみなさん、これっておかしいと思いませんか?

 被害者遺族が「アイツを死刑にしてくれ」と言うならまだしも、無関係かつ無責任な第三者が専門家まで呼んで、一時の感情にまかせて「裁判長、その判決はおかしい!」と電波に乗せて堂々と言ってるんですから。

 しかも「こういった事件が起こるたびにゴールポストを動かして、国民感情が納得するような判決を下してくれ!」なんていう恥ずかしい発言をしてるんですから。

 我が国は法治国家です。

 一時の感情で裁判長の下した判決が覆るなどあってはなりません。

 まして判決の基準となる永山なんとかというのを事件が起きるたびにゴールポストを移動させるがごとき基準の見直しなどという恥ずかしいマネを要求してはいけません。

 繰り返しますが判決というのは裁判長が責任をもって下すものであるから、無関係な第三者が無責任な発言をしてはいかんのです。そうしたことがまかり通る国は法治国家とは呼べません。

 卑劣な犯罪者による国民感情を煽るがごとき姑息なパフォーマンスなんぞに、いちいち踊らされてどうしますか。ましてそれを助長するような報道など……。


 今回拝見したワイドショーは、少々オイタが過ぎましたね。数字を稼ぐことがお仕事な「働くおじさん」なのはわかりますが、やはりここは商業マスコミを通した情報を一方的に受け取るのではなく私たちが独自に賢さを身につけて上質ではない報道にはNoといえるようにならなくてはいけません。

 もう「そんなつもりの発言じゃなかったんだ」とは言えない時代がやってきたようですから。

 それにしても酷いワイドショーでした。番組名と放送局をチェックしてなかったのですが、そんな手抜かりは「寿さんらしいね」と笑ってください。

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― 新着の感想 ―
[一言] 国民感情に左右されて、法律の解釈を曲げるとかなら問題だと思います。しかし、条文が変わってなくても、社会情勢を反映し、同じような事件でも当時と現在では最高裁の判断が変わるということはママありま…
[一言] 同意します が、番組によっては、後日国民感情が落ち着いた頃に別の意見を持ってくるところもあるので、しばらく様子見かなとも思います 今は被害者に寄り添う報道なんかな、と
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