098 お仕置きと満足
「「あっ……」」
ログインいきなり目が合った。
ベッドに横たわる俺の顔を、馬乗りになったイズミが至近距離で覗き込んでいる。
あられもない下着姿で。
「お、お前、ナニしてるの? そんなカッコで」
はッ。
そういう俺の方もトランクス一丁だ。なぜ!?
「あ、マスター。お早いお帰りで。いえ、ちょっと寝苦しい夜なモノですから」
「なんで俺、ハダカなの?」
「洗濯中ですので」
「昨日も一昨日もこんなコトしてた?」
「ノーコメントで」
「よし、わかった。お仕置きだ」
逃げだそうとしたイズミの手首を捕まえた。逃がさん。
ケダモノみたいな『お仕置き』でした。ひどい……。
ナニが酷いってね。その後、さっさとログアウトしちゃったコトですよ。余韻も大事なんですよ?
すぐ朝にログインしなおす、って言ってくれましたけどね。
久々のケダモノマスター。激しかったです。
ベッドに押し倒されて、両腕押さえつけられて、ガブッとやられちゃいました。ゴメンナサイって言ったのに。
ああ、身体がまだ熱いです。
首筋もなんだか火照ってますし。ポカポカしてます。
メチャクチャ吸われてしまいました。
もうね、痛みはないんですよ。痕だって残りませんしね。
噛まれても痛気持ちイイというか。
ただマスターには痕が見えるみたいです。
いつも同じ場所ですし。
………ふぅ。いい汗かきました。
身体もフワフワして、すっかり眠くなってきましたよ。
明日、朝からマスターがいます。
イイコトです。うふふ。
………お仕置きになってねぇ。
全力でコワイ顔作って強引にいったのだが。
ゴメンナサイ、とかしおらしくしてたのは最初だけ。
あいつめ、むしろノリノリで『お仕置き』されてた。
最後には、「ますたぁ……」とか切なそうに腕を回してくるので焦ったぞ。
牙が食い込みすぎてケガさせるトコだったよ。危ないな。
どのへんがマズくて俺がお仕置きしてるのか分かってるのかね。
……かなり怪しいな。
あいつの無邪気な?悪戯で、リアルで俺がどんなに悶え苦しんでいたか。
ちゃんと言って聞かせてやらないとな。
満足そうな顔しやがって。
ログアウトしにくいじゃないか。この。




