089 登校しました
短いです。
ぜーはーぜーはーぜーはーぜーはー…………。
走りきったぜ、通学路。
かなり辛かったが見事完走。やるな俺。
家を出たのが朝6時過ぎ、学校ついた今が7時前だ。
ざっと50分。完全に根性だけで押し切ったぜ。
校門くぐると校舎まで少し歩く。
グランドで野球部が朝練をやってるな。青春だねぇ。
しかしだな、野球少年諸君よ。
夜見る夢の中でこそ弾ける青春もあるのだよ。
ふふふ。
やれやれ、ヘトヘトな上に汗だくだ。
体育館横にシャワー室がある。ちょいと拝借させてもらおう。
…………。
ふーう。スッキリしたぜ。
冷たい水で汗を洗い流し、ジャージから学ランに着替える。
心身ともに爽快だがボンヤリしてる暇はないぞ。教室に急ごう。
教室到着。
当然、無人だ。
俺だってこんな時間に登校したの初めてだよ。
朝7時、しかし時間はあるようで無いぞ。
ここから授業開始まで、全科目ひと通り予習をすませてしまうのだ。
教師どもが繰り出してくる課題の連打を授業中に消化するタメだ。
学校の課題は放課中に全て終わらせる。
コレが俺のノルマだ。
こうしてる間にもD&C世界じゃ6倍の速さで時間が流れている。
イズミのことだから錬金堂経営に奮闘しているハズだ。
つまり俺としては、6倍頑張ってやっとイコールなのだ。
厳しい。かなり厳しい戦いだ。
しかし、負けられん。
マスターが眷族ちゃんより楽をするわけにはイカン。
ゲームのためにリアルを攻略。
コレもある意味ゲーム攻略だ。
俺は手を抜かないのだ!




