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錬金堂繁盛記  作者: 三津屋ケン
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049 マンドラゴラ鑑定

 ついでにマンドラゴラの鑑定を済ませることにした。


 他にもドロップ品はあるのだが数が多いので明日以降に。今は本命だけチェックだ。


 結果、10本採取した中から1つだけ☆2に化けた。

 イズミと相談してコレは森番さんに進呈することにした。


 聞いていた以上にイロイロ教わっていたらしいのだ。

 採集関係だけでなく戦闘に関しても。

 LVアップが進んだのも、前衛をガッチリ務めつつ指示をビシバシ飛ばす森番さんの活躍あってこそらしい。

 俺も採取の仕方を教わったし、食事も宿泊もお世話してもらってる。

 どう見ても貰いすぎだ。感謝の気持ちだけでも示したい。


挿絵(By みてみん)


 ☆5マンドラゴラの鑑定は難航した。


 そもそもマンドラゴラ自体がレア度高めで鑑定しづらいらしい。その中でも☆5だからな。


 カーミラさんから貰った『鑑定辞典☆3』とにらめっこしながらイズミが奮闘している。

 この『鑑定辞典』は『鑑定』スキルの参考書みたいなモノで成功率を上げる効果があるそうだ。

 これ自体が結構なレアアイテムらしいから見せびらかすのは禁止だ。そんなのばっかだな。


 だいたいカーミラさんは気軽にそういうの与えすぎじゃないか?。

 俺の装備、吸血鬼シリーズだってあのヒトがくれたようなもんだし。教育によくない。

 ここはキチンと就職して社会?との接点を保っておくべきではなかろうか。

 吸血鬼やらレアスキルやらを基準にしてるとカタギに戻れなくなりそうだ。

 ゲームにも常識があるというかさ。


挿絵(By みてみん)


「よしッ! 『鑑定』成功です!」


 イズミが拳を突き上げた。凄い嬉しそうだ。

 苦戦してたからな。


「品質は……、そのままですね。残念」


 ゼンゼンそれでイイよ。厄介さ増量は勘弁してほしい。

 だいたい☆6とかあるの?


「ただ、説明テキストが少し変わりましたか? ウインドウ可視化しますね」


『最高品質のマンドラゴラ。様々な用途に使える。

 霊薬エリクサーの素材の一つとして有名』


 そうか。有名なのか。

 じゃあ、隠す必要もないかな?


 イヤイヤイヤ!? こんなの表に出せるか!?


 え、なんなの?

 ひょっとして、他のプレイヤーってそんなトコまで行ってるの?

 出遅れた俺が勝手にビビってるだけ?

 うん。きっとそうだ。そうに違いないです。


「運営の定時ニュースによると現状最高プレイヤーLVは21です。そう遅れてもないですよ?」


 そんなもんだろうね。

 俺だって在校時間以外はほぼログインしてるのだ。準廃人といっていい。

 まぁ、LV競走に参加する気は無いけど。

 けっきょく作業になっちゃうからね。


「エリクサーって。もう作成可能なのか?」

「ニュースにはナニも。

 ちなみにマナポーションの新レシピ発見が『生産大好き!』コーナーの見出しになってますけど」


 運営ニュース面白そうだな。読者投稿欄とかありそうだ。


 エリクサー作成がマナポーションより簡単ということはあり得まい。

 マナポーション作成が今の最先端なんだろう。


 こんな序盤でエリクサーなんてオーパーツみたいなもんだよ。

 もっとも、材料がひとつだけあっても仕方ないし、作成に要求されるスキルLVも激高なハズだ。

 結局、☆5マンドラゴラなんて誰が持ってても宝の持ち腐れなワケだが。


「速攻で売ろう。信用できる相手がいればすぐに。

 完全に俺たちには過ぎたアイテムだ」


 トラブルの種としても特級だろう。さっさと換金するに限る。


「ちょっとモッタイナイ気もしますけど」


 イズミはちょっぴり不満げだ。

 その気持ちも分からんではないが、ココは押し切らせて貰った。スマンな。


 その代金でなんかイイモノ買ってやるからさ。

 服とかどうだ?

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