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錬金堂繁盛記  作者: 三津屋ケン
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046 SPの使い途

42話冒頭の『ガーディアン』を『マンドラゴラ』に修正しました。

誤字報告ありがとうございます。

修正しました。

 ご馳走さまでした。


 奥さんの手料理を満喫してから、俺たちはあてがわれた寝室に引っ込んだ。

 当然2部屋お願いした。


 言うまでも無いですけど! 俺は紳士なのだ。


 子犬はイズミにトコトコ付いていった。ずいぶん仲良くなったな。

 ちょっと口惜しい。俺だって可愛がりたいのに!


 ベッドに腰を下ろす。

 ずっと戦闘続きで正直へばり気味だ。横になったらよく眠れるだろう。


 だがまだ現在ゲーム内で21時。

 俺は24時までにログアウトすればいいからまだ時間はある。


 今のうちにスキルポイントの使い途を考えとくか。

『五体連動』取得したきり、消費してないからけっこう貯まっているのだ。


 ステータスウィンドウを呼び出して考える。うーむ。


挿絵(By みてみん)


 スキルポイントの使い途は幾つかあるが、主なのは次の3つだ。


 ・スキルを取得する。

 ・呪文・アーツを取得する。

 ・ステータスを上げる。


 スキルは大雑把に言えば特殊能力だ。

 コレを追加すれば行動の選択肢が広がったり、戦闘に有利になったりする。

 スキルは大きく2つに分類される。

 選択し実行することで発動するアクティブスキル。

 そして常時発動し効果を発揮し続けるパッシブスキルだ。


 吸血鬼の場合なら、噛みついてHPMPを吸収する『吸血』がアクティブスキル。

 勝手に少しずつHP回復する『再生』がパッシブスキルだ。

 どっちも大事だな。つか生命線だ。


 現在取得可能なスキルは幾つかあるのだが……。

 吸血鬼は芸風により武器・防具関係のスキルが取得不能だ。難儀な芸風だよ。

 俺みたいな雑魚吸血鬼の存在をまったく想定してない縛りだ。

 先輩方はよほど強者揃いらしい。俺なんてゾンビ扱いされかけましたよ?


 はぁ。

 ……まぁ、いいや。芸風は尊重せねば。


 戦闘に使えそうなのは『打撃』『蹴り』なんだが。

 両方とも昼間の俺には自爆攻撃でしかない。

『怪力』抜きなら骨折はしないだろうがダメージが稼げない。

 STR値1なので。却下。


 魔法スキルはひと通り取得可能なままだ。

 芸風に魔法は抵触しないらしい。

 しかし、魔法といえどもステータス値には左右されるのである。

 昼間の俺はMAG値も1だから、攻撃呪文はほぼ無力だ。補助呪文だって効果が低い。

『影魔法』のような特殊枠があればいいのだが。影の濃さが威力だからステ値関係ないのだ。

 というわけで魔法スキルも却下。


 生産スキルは論外。

『錬金術』が取得可能なら即ゲットなのだが。却下。


 防御系のスキルはVIT値依存のスキルがほとんどだ。

 ただ、一部にそうでもないのがあるみたいだ。

 ふーむ。保留で。


 アーツと呪文も見てみるか。

 アーツは一部のスキルに付随する『技』だ。

 俺なら『投げ技』スキル取得時に選択できた『空気投げ』がそうだ。

『再生』スキルがLVアップすることで自動取得した『急速再生』もそうだな。

 SPを消費することでアーツは追加取得が可能だ。


 いま選択できるのは……。

『投げ技』スキルで『背負い投げ』と『ともえ投げ』があるな。

 だけどSTR値依存なんだよな。両方とも。

 夜なら強いんだろうが……。今は却下で。


 呪文は魔法スキルに付随する『呪文』。そのままだな。

『影魔法』には追加可能な呪文がなかった。スキルLVが低いせいか? 無いものは仕方ない。

 だいたい『影魔法』ってヨソじゃ聞いたコトがないんだよな。

 イズミも知らないみたいだし。

 吸血鬼専用スキルの可能性もあるな。ナゾが多い。


 ステータスアップは論外だ。

 持ちSP全部つぎ込めば1か2上げることも可能だが、陽光ペナルティの前には無力だ。

 夜のステ値には不満はないのだから、貴重なSPの使い途としてはあまりにも魅力がない。却下。


 あんまり選択肢がないな……。

 防御系ぐらいか? うむむむむむ。


 ……つーか、スキルより先に『職業』を考えるべきか?

 俺、いま無職なんだよなぁ。いや、リアルじゃ学生ですけど。

『職業:なし』を見るたびにちと複雑な気持ちになる。世間体的に?

『剣士』を強制退職させられた恨みはもうないのだが。『投げバンパイア』も楽しいし。


 ゲーム内じゃプレイヤーは『冒険者』として一括りに扱われる。

 だから無職だからといって別に不具合はない。


 ただ、職業に就くとその職の専用スキルが取得可能になったり、特定のスキルの成長に補正がかかったりする。これは結構大きい。

 しかし、その職業ごとのしがらみとかも発生するらしいのだ。

『剣士』なら兵役を要求されたり、町の警備を頼まれたりする。

 これは『職業クエスト』と呼ばれる。あんまり断るとデメリットがあるらしい。


 そのへんの判断がつかず、ここまで放置してきたのだが。

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