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錬金堂繁盛記  作者: 三津屋ケン
172/653

172 怒りのマラソン

挿絵(By みてみん)


 キーンコーンカーンコーン


 とうとう本日の授業が終わった。


 課題は……。

 ひとつも残っていない。全クリだ。


 ヒャッハァーッ⁉ やってやったぜ⁉


 見たか、俺、根性の集中力。メチャクチャ頑張ったぞ。

 朝イチからずっと脳みそフル回転させてたような気さえするな。


 途中、5分間2セット、地獄の調教タイムが挟まったが。

 アタマとカラダを切り替えて授業に集中するのは苦労したぞ?


 正直ヘトヘトだ。糖分を補給せねば。

 懐からサプリを取り出し飲み下す。学習用の栄養サプリだ。

 受験生とかが詰め込み勉強するときに使うヤツ。合法ですよ?


 よしッ。補給完了!

 こっからマラソンだ。ジャージに着替えて家に直行なのだ。


 急がねば。

 三度目の調教タイムが始まってしまう。


 あんにゃろう、ゼッタイに許さんからな⁉

 正座で説教だ。

『義務』もキャンセルだ。カーミラさんに怒られても構うモノか。

 アイツには一度ガツンと言ってやらねばならぬ。ならぬのだ‼


 

 家までノンストップで走り切り、俺はそのままバスルームに飛び込んだ。


 裸になってシャワーを浴びながら息を整える。


挿絵(By みてみん)


 ゼーハーゼーハーゼーハー……。


 滝のような汗と灼熱の体温を、冷水シャワーで片っ端から流しきる。

 ふー、やっとサッパリした。


 しかしコレで終わりではない。

 いま、時刻は15時45分。

 D&C世界じゃ夜の10時半頃のはずだ。


 そろそろイズミがカンオケ部屋に忍び入ってくる。

 そして3度目の調教タイムを始めてしまうだろう。


 させるかぁッ!


 開始前にとっ捕まえて説教だ。

 正座に座らせてコンコンと説教してやるのだ。


 授業中、俺がどんなに苦しんだか。

 そして級友たちからどんないらぬ疑惑を持たれてしまったのか。


 NPCにセクハラして、ご奉仕させて、授業中も愉しんでるなんて、どんな高レベルの変態紳士だよ⁉

 完全に違うゲームだよ⁉


『吸血』とか隠しながら説明するのホント苦労したんだからな?


 前回の『お仕置き』はまったく効果がなかったのだ。

 今日は厳しくいくぞ! 泣いても許さん‼ 

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