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錬金堂繁盛記  作者: 三津屋ケン
169/652

169 土日の予定

「まぁ、違うならいいんだけどさ。で、土日はお前、ゲーム三昧か?」

「もちろんだ。1日21時間ログインの予定だ」

「うわぁ……」


挿絵(By みてみん)


 西崎が引いている。


 いや、ゲーマーならコレくらい当然だからな?

 タイムテーブルだって作成して予定を組んであるのだ。

 D&C世界での夜の就寝時間をログアウトに充てるつもりだ。

 これなら起きてる間はずっとログインしてられる。


「そんなにログイン続けてカラダおかしくならないのか?」

「心配無用だ。

 ログアウト中の空き時間は外で筋トレしまくって体力消耗させる予定だ。

 レトルト食品と健康サプリもたっぷり用意してある。万全だな」

「ホント、ゲームなら手を抜かないわね……」


 あたりまえだ。手抜きをしたら意味が無かろう?


 趣味というのは全身全霊を込めて臨むものだ。

 手抜きした瞬間にそれは趣味でなく、タダの暇つぶしになってしまう。

 暇つぶしなんて完全に無意味だ。寝てる方がマシなのだ。


 爺サマはゲーム廃人を100年やった筋金入りのロクデナシだが、たった一つ徹底してたことがあった。

 それは手抜きをしないコトだ。

 常に全力投球だった。全身全霊を込めてゲーム廃人をやっていた。

 これだけは尊敬してイイ。

 

「とても爺サマの域までは届かんがな。俺もやるからには手は抜かん」


 ゲーム限定だけどね。他のことは、正直どうでもいいのだ。


「真面目なのか不真面目なのか」

「ゲームじゃなきゃ立派なのに…」


挿絵(By みてみん)


 ふはは。そこらへんは憲法の保障する『精神の自由』というヤツだ。

 どんなヘンテコな主義、信条を持ってても、他人様に迷惑かけない範囲なら完全に自由なのだ。


 まぁ、もし憲法に全否定されても俺は気にしないけどね。

 ゲーマー一直線だ。いっこうに構わん!


「いや、土曜に何人かで映画でも行こうって話があったんだけどな」

「悪いが無理だ。他あたってくれ」

「ホント、予想どおりの返事。

 ……はぁ。リアルのことも考えなきゃ駄目よ? 土方くん」

「前向きに検討する」

「絶対嘘だな」


 バレたか。てへッ。


「誘ってくれてありがとな。

 だけど土日はもうイズミ達と約束してるんだ。

 そっちはそっちで楽しんできてくれ」


 俺はゲーム優先だが、俺以外はそうじゃない。

 それでいいのだ。

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