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錬金堂繁盛記  作者: 三津屋ケン
162/652

162 シエスタとマラソン

 午後の営業も忙しかったですね。


『傷薬☆2』販売に素材の買取にと。

 午後3時で本日の営業終了。


 ミライナさんも『マナポーション☆2』完成したのでひと休みです。


 そう、昨日から導入のシエスタです。


 お茶とオヤツを頂いてリラックスしてから。

 今日はわたしのベッドで、2人とシロで横になります。

 すっかり夜はカンオケ部屋で寝るようになっちゃいましたからね。

 お昼寝部屋に解放なのです。


挿絵(By みてみん)


「あぁぁ、最高……」

「気持ちいいですねぇ。シロ、いい仕事してますよぉ……」

「わふぅうん……」


 ミライナさんに腹毛をモフモフされて、シロも気持ち良さそうです。


『鑑定』『査定』の連続で減ってたMPも少しずつ回復していきます。


 あと数字には出ませんが、他にもイロイロ疲労があるのですよ?

 半日接客やってますとね。気疲れといいますか。


 だけど、そういうのもジュワァッと溶けていきます。


「すやぁ」

「くふぉぉ」


 ミライナさんとシロが寝息を立て始めました。

 わたしも本格的に休むとしましょうか。

 目覚ましかけて、と。


 それじゃあ、マスター。おやすみなさい……。

 

 

挿絵(By みてみん)


 ぜーはーぜーはーぜーはーぜーはー…………。


 走りきったぜ、通学路。

 昨日よりかなりタイムが短縮できている。

 だけど、やっぱり結構ツラいな。まだ2日目だし。


 すれ違う早出の教師に会釈しながらシャワー室に向かう。

 絶対、体育系の部活ボーイだと思われてるよ。


「おッ、頑張れよッ」


 とか励ましてくれるのだが。

 スミマセン、ただのゲーマーです。


 昔は一時期『eスポーツ』、とか脚光浴びた時代もあったらしい。

 されども、勝ち負け競う格闘やレース系ならともかく、俺はVRのRPG。

 しかものんびり生産職です。

 他人様に褒めて頂ける要素はまったく無いのだ。


 そう。努力や汗とも栄光とも、まったく無縁のRPGなのである。

 ……なんで俺は、現在進行形で汗だくになってるんだろうね?


 まあいい。深く考えるな。

 何事も本気でやれば汗だくになっちゃうのだ。

 それが青春なのだ。


 誰も褒めてくれないけどさ。


「………そんなコトないですよ?」


 うん?

 誰かなんか言ったか?

 誰も居ないけど。空耳かな?


 まあ、いいや。

 神サマは見てるというコトだろう。

 たぶん、ゲーム廃人の神サマが。 


 よし、サッサとシャワー浴びて教室いくぞッ。

 リアルを攻略だッ!

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