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錬金堂繁盛記  作者: 三津屋ケン
148/652

148 作成本部長ミライナ

 どうやら、ミライナ先生自体が攻略組のノリに引いてるらしい。

 うかつに引き受けたなら『マナポーション作成マシーン』として限界稼働させられると。

 まぁ、そう間違いじゃ無い。

 効率を追求するのが攻略組だからな。

 多分、ごく悪気無くそうなってしまうんじゃなかろうか。


挿絵(By みてみん)


「じゃあ、今後もゼンブ断っといていいかな?」

「よろしくお願いします。

 私はこのお店で腕試しをしたいです」


 ありがたい申し出だね。

 こちらこそ、お願いします。


「よく言ってくれましたミライナさん!

 『錬金堂』は貴女とともに!

 作成本部長に任命しますよ‼」


 イズミが先生の手を握りしめている。

 え、人事権お前にあるの?


「ありがとうございます‼ イズミ社長‼」


 なんと社長だった。じゃあ俺は?


「マスターは店長です。フランチャイズの」


 フランチャイズ制だったの⁉

 しかも一番しんどいポジション!?

 万引き対策とかバイトの教育とか、スゲー大変そうなんですけど。


「わう?」

「シロはマスコット兼宣伝本部長です。

 CMは任せますよ?」


 俺よりゼンゼンお給料高そうなんですけど。

 つか、フランチャイズだから福利厚生自己責任だよね? 酷すぎる。


 そのあと、イロイロあった。


 といっても、外資に買収されたり、創業家と経営陣が揉めたり、新製品のアイデアを盗まれたりしたワケでは無い。


挿絵(By みてみん)


「『マジック同盟』の『マーリン5世』だが」

「『外流愚愚』の『ガットー少佐』なんだけどよ」

「『南無三寺』の『武蔵坊』といいますが」

「『ラッキーマネー』の『マルチ』です」


 最後のは転売屋氏だ。

 まだ転売するつもりらしい。逞しいな。


 つまり『マナポーション☆2』購入の攻略パーティの代表が代わる代わる訪問してきたのである。

 用件は『フレイムクリムゾン』の『紅蓮のサトウ』氏と同じ。

 受注生産か予約販売の依頼。

 もちろんゼンブ断った。

 依怙贔屓は無しだそうなので。


「ペナルティ外す条件は分かりましたか?」

「いえ、ナニも」


 転売屋氏は肩を落として帰って行ったのだが。


「多分、手遅れだろうなぁ」

「まず確実に」


 転売利益を得てペナルティを食らったのなら、利益を手放すことが先決だと思うのだが……。

 ガンガン転売を続けてるらしい。ムリだろ。

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