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錬金堂繁盛記  作者: 三津屋ケン
147/652

147 ミライナ先生の意向

 ふー。緊張したぜ。

 話の分かるヒトで良かった。


 交渉は笑顔で丁寧に。ただし譲るな。ありがと、爺サマ。


『紅蓮のサトウ』、略してグレさとさんが見えなくなってから店に戻った。


 しかし、攻略組のヒトが最初の町なんかブラブラしてていいのかね。


挿絵(By みてみん)


「いいんですか、マスター?

 あの人、マスターが『マナポーション』調合してると思ってますよ?」


 うわッ。ドアを開けたらいきなりイズミがいた。

 コッソリ見ていたらしい。


「いずれは作るから嘘じゃないさ。その方がやりやすいし」


 ? 首をかしげるイズミ。角度が可愛いぞ。


「この場合、一番面倒なのはミライナ先生に直接突撃してくることだ。

 作ってるのが俺なら俺の方に来る。

 そう思ってくれた方がいい」

「なるほど。押し切られるのが目に見えてますね」


 もっとも、先生が直接取引やりたがってるなら話は別だけどな。


「それはちょっとあり得ないかと。

 いちおう確認しときます?」


挿絵(By みてみん)

 

「ムリムリ、絶対無理ですッ。断ってくださいッ⁉」


 攻略組との直接取引の可能性を話したのだが。

 ミライナ先生、首と両手をブンブン振っている。


「ミライナさん、そっちの方が儲かるのは間違いないですよ?」


 ああ。なんせ倍額だ。


「それが一番コワイですッ。

 メチャクチャ働かせられるに決まってます! 

 朝から並んでた人達なんでしょう?」


 まぁ、『マナポーション☆2』はいくらでも欲しいだろうからなぁ。


「それに私じゃ『マンドラゴラ』を確保できません」

「? 精製済のヤツを商都から仕入れられる、って聞いたけど?」


 組合で依頼受けるときに聞いたぞ。


「それは組合の特殊なツテです。

 個人の生産目的に利用できるモノじゃないんです。

 それに現在、『マンドラゴラ』は極度の品薄で、商都の養殖物でさえゼンゼン流通してないんですよ」


 品薄ってのは聞いてたけど、まだ解消してなかったのね。

 ああ、だからパルミットさんがあんなに嬉しそうだったのか。


 寄付として森番のオヤジに渡した『マンドラゴラ』なんだが、ギルドと組合分は町で直接渡せと突っ返された。

 いちいち出向くのが面倒なんだそうだ。

 まぁ分からんでもない。遠いし。


 それで両方とも、この間寄った折に渡したんだけどね。

 けっこう好評でした。

 特にパルミットさんが大喜びだったね。

 たわわなのを揺らしながら。

 うーむ。完全に罠。

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