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錬金堂繁盛記  作者: 三津屋ケン
125/653

125 庭いじりと『ピザ』

 組合を後にした俺たちは市場でイロイロ買い物して帰宅した。


「今日の買い物は激しかったな」

「はい。ホントに」


 一番の大物はタダでもらったのだが。

 押しつけられたとも言う。


 まずはその大物、『迷宮樹の種☆?』を植えてしまわないと。


挿絵(By みてみん)


「大きくなりそうだし、植える場所は店の日当たりとか考えなきゃな」

「そうですね。そうなると北か西側ですけど」


 相談して西側に植えることにした。

 店の正面横、いちおう庭先だ。


 しかしココは町外れとはいえ町の中であるには違いない。

 勝手にダンジョンとか植えてイイのだろうか。

 行政から苦情とか来ないか?


「ダメなら運営がストップ掛けてくるんじゃないでしょうか?」


 それもそうだな。心配しすぎか。

 まぁ、怒られてから考えればいいよ。


 地面をスコップで軽く耕す。

 そこに市場で買ってきた肥料を混ぜ、ジョウロで水をまく。

 うん、いい感じ。

 ちなみに水は『蒸留水☆2』だ。


「大きくなれよ?」

「立派なダンジョンになるんですよ?」


 声を掛けながら種を植える。

 アイテム捧げるのは芽が出てからでいいそうだ。

 なんかあったらカーミラさんに聞けばいい。


 もし立派なダンジョンに育って、そこからモンスターとか溢れだしたらパニックだな。

 俺たち大戦犯だよ。ははははは。


「後の『魔界大迷宮』である」

「なんちゃって」

「わう?」


 俺たちは顔をあわせ笑いあった。

 たまには庭いじりもいいもんだ。


 庭いじりを終えたらもう日が傾いてきた。

 少し早いが夕食だ。

 イズミがやる気なのである。


 先に到着してた最新型石窯オーブンレンジにテンション上がりまくり。

 黒猫獣人宅急便さんありがとう。


「今夜はピザです。

 誰がなんと言おうともピザです。変更はありません」


 わかってますよ?

 買い物の内容からしてチーズとかサラミとかピーマンとかトマトとか丸わかりだった件。

 俺はアンチョビも好きなので買い物かごにそっと忍ばせました。

 わかってくれるだろう。


「ホントはピザ生地から作りたかったんですけど……」


 小麦粉とかこねて指先でクルクル円盤回すアレだな。楽しそうだが。

 初回と言うことで自粛したようだ。うん、進歩しました。

 今日は市販のクリスピーなようだ。クルクルはまた今度な。


挿絵(By みてみん)


「フーン♪ フフーン♪」

「わーん♪ わわーん♪」


 イズミの鼻歌に合わせてシロが跳ね回っている。

 食う気マンマンだな。


 さて、俺はコーラとフライドポテトでも用意しとこうかね。

 アメリカンニートスタイルで。

 サッチーが聞いたら泣いて羨ましがるだろう。

 明らかに脂肪増産メニュー。


 そのうち皆でピザパーもいいだろうな。

 夜通しで、思い切り怠惰に。

 仮想現実ってきっとこんなコトするタメにあるんだろう。


 楽しもう。

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