120 わたし好みに
10/5更新2つめです。
うふふ。
帽子とネックレス買って貰っちゃいました。
どちらもとてもカワイイのです。大事に使いましょう。
だけど、わたし達ばっかしじゃ不公平ですね。
「マスターもナニか購入しては?
昼の防御力は紙なんでしょ?」
「うーん。確かにそうなんだが……。
『見切り』スキル育てるには紙のほうが都合がいいみたいなんだよ。
そっちを優先したい」
またマゾくさいコトを言ってますね。
こっちが心配なんですけど。
「『見切り』が上がればそもそも被弾が減る。俺は大丈夫だよ」
戦闘に関してはマスターにお任せですけど。頼みますよ?
「じゃあ普通の服を買いに行きましょう。
わたしが選びますよ?」
えッ? とたじろぐマスターを引っ張って行きます。
目指すはあの衣料品店です。
ジーンズにロンTもいいですけどね。
他のも似合うと思うのです。
責任持ってコーディネイトして差し上げましょう。
わたし好みに!!
ふむ。こんなトコですかね。
「黒って、俺あんまり着ないんだけど……」
なにを言ってますか。
吸血鬼と言えば黒。これは譲れません。
カーミラ様に怒られますよ?
「お約束を踏襲しながら普通の人間ぽいシンプルな装い。
これがベストです」
「そ、そうか?」
そうなのです。
わたしの好みと合致しているのはタマタマなのです。
選んだ衣服は『吸血鬼の礼服』の上に乗っけるとすぐに吸収してくれました。優秀ですね。
値札は取ってますからお会計は問題なしです。
今日はこの格好で。
「試着室から着たまま会計とか……。なんか恥ずかしい」
ヘンなトコで恥ずかしがりですね。
嫌がるわたしを広場でしちゃったケダモノさんはどこに行きました?




