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錬金堂繁盛記  作者: 三津屋ケン
111/652

111 再戦 餓狼のボス

10/1更新2つめです。

 ひーひー泣き言が入るトージョ達を叱咤激励しつつ、夜の集団戦を繰り返す。


 ふふふ、うちはスパルタなのだよ。


 なんだかんだで二人もLVアップするし戦闘にも慣れる。

 徐々にチャキチャキ戦えるようになっていった。


「大したもんだよ。

 もう二人だけでもいけるんじゃないのか?」

「そりゃ必死だからな!」

「こんなに運動しても痩せないなんてぇ」


 まだまだ余裕があるな。素質あるぞ。


「マスター。予想通りなら次の戦闘です。

 ……ポップしました」


 通常のエネミーは遠くでポップしてから近寄ってくるが、出現条件の決まったイベントボスは違うようだ。


 いきなり現れた。


挿絵(By みてみん)


「餓狼のボスLV5が現れた」


 おお、やっぱりだ。こいつもLVアップしている。中ボスの仕様か?

 取り巻きの手下オオカミ4体も前より大きい気がする。強化されてるな。


 俺は1歩前に出た。

 イズミ達には背後に隠れるよう指示する。


「マスター?」

「わう?」

「前よりゼンゼン手強いぞ。注意しろ」

「でっか!? 自動車くらいあるぞ!?」

「これと戦うの? こわ!?」


 ボス狼が大きく息を吸い込んだ。読んでたよ!


『防御姿勢』!


 ガァアアアアアアアアアアアアア!!!


 激しい衝撃が走る。

 前と同じ『雄叫び』なんだろうが威力が段違いだ。

HPにダメージが入ったぞ!? 


 乱戦になった。


「ガアウッ!!」

「このッ」


 俺はボス狼と取っ組み合うのに必死だ。

 腕をツッコんで舌を掴むチャンスを狙ってるのだが成功しない。向こうも学習してるな。


 手下オオカミたちはイズミ達にお任せだ。

 コイツラも前より強くなってるようでなかなか沈んでくれない。


『ワオーン!』

「ほらコッチ来い!」


 シロとトージョがうまく迎撃をやってくれてるようだ。頑張ってくれよ。


『ロック・シュート』!

『ウィンド・カッター』!


 二人が足止めした狼たちに魔女っ子組が着実にダメージを与える。

 連携もいい感じだ。時間さえかければ大丈夫だろう。


 むしろ問題は俺の方だな。


 LV5ボス狼の強化が予想以上だったのだ。

 パワーで拮抗、スピードでちょっと負けている。


 しかも頭がイイ。

 俺がここで足止めしたいコトを理解してる。

 引く素振りを見せれば俺は追いかけざるを得ない。

 それを知ったフェイントを混ぜてくるのだ。


挿絵(By みてみん)


「ゴオウ!!」

「ぐあッ」


 今も振り向きざまに爪で一撃食らった。ダメージがデカイ。

 夜にこれだけ食らったのは待ちスティック戦以来だぞ。

 手強い。


『急速再生』


 落ち着け。向こうにもクセはあるはずだ。

 感覚を総動員して探せ。

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