プロローグ
予告とはタイトルを変更しました。
元タイトルは『仮初め少女の一時』です。
2018年4月2日某ファストフード店にて
「次由美の番だよー?」
「うーん。怖い話ってあんまないんだよねー。」
「えー?一人だけ話さないのはずるいよ〜」
「そーだよー」
「うーん.........」
...............あっ、そういえば...............
「うん。あったあった」
「あったんだ、じゃあ早く早く!」
「ど~ぞ~」
「うん。じゃあ話すね。えっと............」
『昔々、あるところに、一つの小さな村がありました。
その村には、たった9人しか人がいなかったそうです。
村長夫婦。
村長の息子夫婦とその子供。
倒れているところを村長に助けてもらい、恩返しに村の仕事を手伝っている若い男。
他の村から越してきた夫婦と子供。
ある冬の日、村の食料が無くなってしまいました。
村の人々は3日3晩何も食べずに過ごしていましたが、
流石に忍耐力もそう長続きするはずもなく、
食料が無くなってから4日目の朝、村長が言いました。
この9人の中の1人を喰らって生き延びようと。
村長は自分の息子夫婦と孫を殺したくありませんでした。
ですから村長は若い男に顔を向けました。
すると若い男は大慌てしだし、越してきた家族にその役をなすりつけようとしました。
村長の息子夫婦もそれに賛同しました。
そして、越してきた夫婦は.............................................自分達の命を選びました。
この夫婦の6歳になる娘はその日、何も理解出来ないまま、寝ている時に殺され、喰われました。
今もその子の魂はその地を彷徨っているそうです。』
「由美その話どこで聞いてきたのー?」
「ネットに載ってたからそのまま話したー」
「えー、作り話、だよね?」
「凄く怖いしグロいんだけど.........」
「作り話かどうかはわかんないよー。でも凄く怖かったから全部文章覚えちゃってさー」
「うん、怖いもんねー」
「あーもうこの話やめ...............」
キャアアアアアアアアアァァァァァ!!!!
レジの方から悲鳴が聞こえた。
「え、何........................」
「は、はやく出よ......」
店で怖い話をしていた3人の少女達は、通り過ぎざまに、白目をむいて倒れている男性を見た。
「怖っ............」
「私達が話してたからじゃないよね............?」
「何言ってるの!違うに決まってるでしょ!!」
そんな喧嘩をしながら少女達は店から去っていきました。
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『まったく............あの小娘たちのせいで思い出してしまったではないか............』
『ああ、ビックリしすぎて体から抜けてしまったわ。..................こやつ、死んでるのう........................仕方ない、新しい体を探すとするか』
【今もその子の魂はその地を彷徨っているそうです】
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ちゃんと特殊能力者育成学校も書きます。