第5話 ブルベアの森
マーリンに魔法を教えてもらい初めてから2年がたった
ようやく少しは魔法の合わせ技ができるようになり10回やって1回成功するくらいになってきた。
でもこれでは、実戦で使う事ができない。
やはり使いこなすには、まだ時間がかかりそうだ。
今日は、マーリンが森に連れて言ってくれるらしい。
なんでも、森の中の魔物を倒すクエストを受けたらしい。
それを、俺に倒させて実戦経験を積ませる。と言っているがどうせ小遣い稼ぎが目的だろう。
本当に、心底クズだと思う。
「じゃあ、森に行きましょうか」
マーリンが笑顔で言ってくる。
それに、俺は
「はい、分かりました」
と作り笑いを浮かべる。
この何年かで随分つくりわらいがうまくなった。
その結果自分の感情を自由にいじれるようになった、これは結構使える。
「じゃあ、馬車に乗ってね、さすがに歩いて行くと遠いからね」
(小遣い稼ぎの為にわざわざ森にいくのかよ)
と内心悪態をついた。
-----
馬車に乗ってから30分がたった。
すると、目の先に巨大な森が見えてきた。
森の近くまで行くと、木一本一本がとてもでかい事がよくわかる。
そういえばこの森の名前を聞いていなかった。
マーリンに仕方なく聞くことにする。
「マーリンさん、この森の名前はなんですか?」
「教えるのを忘れていたわね。この森の名前は、ブルベアの森よ。このブルベアの森は、世界で三番目に
でかい森なのよ」
マーリンが笑顔で教えてくれる。
(あ〜ヘドがでる)
こいつの笑顔が一番腹立つんだよなー内心そんな事を考えながら森に足を踏み入れた。
森の中に入ると木々の隙間から太陽の光が差しこみとても神秘的な光景だった。
その光景に見とれていると、
「さて、さっさとクエストクリアしちゃいましょう」
こっちは、景色見てるってのに空気読めよ。
それにクエストクリアってその倒す予定の魔物が
なんて言う魔物かも知らねぇのに。
説明不足だっての。
多分こいつは、魔物の内容を聞かないかぎり言わないだろうしかたない、俺から聞くか
「その魔物は、なんて言う魔物なんですか」
「え、この前教えたじゃんしっかりしてよ」
てめぇだよ、ふざけんな、
そんな話一度も聞いてないぞ。
(しっかりするのは、どっちだよ)
と、内心きれる。
しかたない、俺が謝って聞くか、俺が悪いわけじゃないのに、俺が悪いわけじゃないのに。
大事な事だから二回言った。
「すいません、忘れてしまったのでもう一度、教えてください」
「しかたないな〜ちゃんと聞いておくんだよ?」
(腹が立つ、マジで今すぐ殺したい)
俺のそんな内心を知らず笑顔で説明をするマーリン
「今回倒す魔物は、ブラックボアと言う魔物で初心者がよく倒すような魔物よ。
それを今回は、5体倒してきてもらうわ。ちなみに魔物の強さのランクは、強い順に Nm固体SSS、SS、S、A、B、C、D、E、Fと、なっていて今回倒すブラックボアのランクはFで、とても弱いからサクッと倒してきてね、私は馬車で待ってるから」
にこにこしながら言ってくる。
こいつ、どうなんだろう、人として普通7歳の子供を森に行かせて魔物を倒してこいなんて言うだろうか。
クソもここまでいくと笑えてくる。
でも、ちょうどいいか流石にそろそろLVを上げたかったころだし。
「では、倒しに言って来ます」
マーリンに一言いって森の奥に進んでいく。
森の奥に進んでから10分程がたったそれなのに一匹も、魔物に遭遇しない
(なんでだ?流石におかしくないか)
そんな事を考えながら進んで行く。すると、開けた場所に出た。
何かあるのだろうか?
不思議に思いながら開けた場所の真ん中あたりを通ったとき
「ドタドタ」
と足音が聞こえた。
その音を聞いていたユウキはとっさに周りを見てみると。20匹程の魔物達に回りを囲まれた。
「チッはめられた」
全然魔物がでてこなかったのは、ここに誘導するためか。
回りをみてみると、いる魔物は
ブラックボア11匹、
ゴブリン8匹
ゴブリンソルジャー1匹
やばい、ゴブリンソルジャーは、Dランクの魔物だ、LV1の俺じゃあ倒すのが難しい。
とりあえずゴブリンとブラックボアを片付けようと、手に魔力をこめ始めた。
次の投稿は、明日の午後になります。