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復讐するため今日も生きていく  作者: ゆづにゃん
第四章 獣人の国崩壊
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第29話付与魔法

ユウキ達は飲み屋を後にして、もう一度服屋に戻る事にした。

服屋に入ると店員の人が駆け寄って来て、


「こ、今度はどんな御用でしょうか?」


少し声を震わせながら訪ねてくる。

そんな、店員に人間2人の襟元を持ち上げ店員に見せつける。


「こいつらで合ってるよな?」


「は、はい!そうです、こいつらです」


「じゃあこれも、おじさんのだな?」


そう言って大量の服を見せる。


「ま、まちがいありません」


と言った後、おじさんがおどおどとする。しばらくすると決意を固めたようでおじさんは喋りだした。


「あ、あの、服は返して、も、もらえるんでしょうか?」


「んっ?もちろん返すぞ?」


「すいません!服を返せなどおこがましいこ.....と......を?えっ?返して頂けるんですか?」


「もちろん返すよ」


大量の服をカウンターに乗せる。


「あ、あの何かお礼を........」


「お礼?そうだなぁ.........二ついいか?」


そう言って人間2人を前に出す。


「こいつらを預かって欲しい」

「この2人ですか?」

「ああ、帰りに取りに来るから、それまでここに置かせて欲しいんだ」


「分かりました..........もう一つの方は?............」


「ここに獣耳のお飾りアイテムは、売ってないか?」


「獣耳ですか?ちょっと待って下さい確か倉庫にホワイトウルフの耳が..........」


そう言っておじさんは倉庫にむかった。


しばらくすると、


「ありました!」


と言って白色の獣耳を持ってかけて来た。


「試しにつけてみて下さい」


手渡された獣耳はふわふわで綿のようだ、頭に着けてみるとすごいフィット感。


「ご主人様、すごい似合ってますよ!」


「はい、お似合いですよ」


獣耳をつけたユウキを見てカノンとおじさんが褒める。

本当に似合っているのか気になって鏡を覗いて見るが、よく分からん。


「似合ってるか?まあいいや、おじさんこれくれ」


「はい、どうぞ持って行って下さい」


「あと、防具屋ってどこにある?」


「飲み屋に行かれましたよね?そこを曲がるとすぐです」


うーん二度手間だったか。


「そうか、ありがとうじゃあおじさん、俺行くから」


店を出て、防具屋に向かって歩きだした。


防具屋の目の前まで来た..........のはいいのだが。


(これ、営業してるのか?)


防具屋は、とてもボロい、少し蹴るだけで壊れてしまいそうだ。


「とりあえず、入ってみるか」


そう言って入ってみると、案外なかは、普通だ。


「いらっしゃいませ、どのような物をお探しでしょう

か?」


青年が商売スマイルを浮かべる。


「魔法使い用のローブと、剣士用の装備は、ありませんか?」


「少々、お待ちください、ばーちゃん来てくれ」


そう言うと、奥から獣人の老人が出て来る。


「なんだい?」


「この人達に合う防具は、何がいいと思う?」


青年がそう言うと、老人は、ユウキの体と、カノンの体を見る。


「これは........ふむ、なかなか」


そう言って老人は、奥に行ってしまう。するとすぐに戻って来た、黒いコートと白とオレンジの入った服を持って、


「これを持って行くがよい、なに、お代は金貨10枚でいい」


そう言ってコートと服を押し付けてくる。


「まて、いきなり服押し付けられて金貨10枚取られるなんておかしいだろ、付与を言え」


老婆は自分の顎をさすりつつ左目を開けると、服を見やり。


「コートは、装着者の魔力量に応じて防御をあげる。服は自分より強い奴と戦う時のみステータスを底上げできる......お買い得だと思うんじゃけんのぉ」


本当か?そんな強い服。

一応嘘なのではないか疑うがそんな様子もない。


(こんなとんでもない物を金貨10枚?)


「本当に金貨10枚でいいのか?」


「いい、お主達の様な奴らがうちの装備をつけてくれればいい宣伝になるじゃろう?」


そう言って老人は高笑いをした。


とりあえず、コートと服を買い防具屋を後にした。


「なんで、こんないい装備を金貨10枚でくれたんでしょう?」


そう言ってユウキの着ているコートと、自分の着ている服を見やる。


「なんでだろうな?俺もよく分からない、ただ一つ言えるのは俺達の強さがバレていた事だけだな」


その言葉を聞いて呆然とする。

ってことは今ユウキがつけているLV7の隠蔽魔法を破ったという事になるではないか。


「まあ、その事はどうでもいい、それよりさっさと買い物を済ませよう」


ユウキはそう言ってアイテム屋までの道を早く歩き始めた。



アイテム屋に入る、中にはとても変わった品々が置かれていた、こんな変な仮面を置いていたりする店はここだけだろう。


「いらっしゃい、どんな物をお探しだい?」


仮面をつけた甲高い声を響かせる店主は、こんな店の中でも一層目立っていた。


「指輪は、ありますか?」


「どんな効果の指輪が欲しいんだい?」


「なんの効果も付いてない物で」


「それならそこの奴から選びな、どれも金貨一枚だよ」


そう言って店主らしき人はすぐそこの台の上の指輪を指す。


「カノン、4つ選んでくれ」


先程から指輪を眺めていたカノンにお願いすると。


「分かりました、じゃあ、これとこれとこれとこれ下さい」


もう欲しい指輪が決まっていた様ですぐに決めてしまった。


「はい、金貨4枚」


「まいどっ!」


お金を払い店を出た、もう辺りは夕暮れどきだった。



「さてとっ、やってみるか」


そう言ってユウキは机の上の置かれた指輪を見る。


今ユウキは教会に帰ってきていた。

人間達は、今カノンが引き取りに行っている。


「まずは、付与魔法を発動させて...」


この付与魔法は、サキュバスから奪ったものだ。

実はユウキは、リンとサキュバス両方からスキルを奪っていたのだ。

サキュバスから奪った、この[付与魔法LV10]は、自分の魔法の特性や能力を物体に付与(追加)する事が出来る魔法だ。

ユウキはこれを使ってある物を作ろうとしていた。


(まずは、これからやってみるか)


右手に光魔法LV5のセイクリッドブレイクを発動させる。

この魔法は、見えない聖なる光で相手を破壊する魔法だ。

ユウキはこの[見えない]と言う能力だけを付与しようとしているのだ。

簡単に言うと自分の姿を見えなくする指輪を作ろうとしている。


(左手に付与魔法、右手に光魔法、これは魔法の合成と同じ感じでいいのか?)


試しに合成と同じ感じでやっみると、意外といけた。

ユウキが魔力を送り込むと指輪が強く光り輝く。


(これはやばいな、ずんずん魔力を持っていかれる)


魔力が予想以上に吸われて行く事に焦りを感じていると、指輪が一層光り輝いた。


「できた......のか?」


できたか確かめるために指輪を手に取り自分の指に入れて見る。


(うーん?消えてるのか?自分じゃよく分からないな)


どうやって試そうか、と考え近くのカバーのかかった鏡を見ていると。


「ご主人様、ただいま戻りました」


見知った少女、カノンが部屋の扉を開けていた。


「あれ......ご主人様いないんですか?」


ユウキがいない事に戸惑っているカノンは、部屋に入る。


(よしっ、上手くできたみたいだ)


上手く行っている事に確信を得、口を歪める。


「本当にいないんでしょうか?においはするんですが........」


(においはばれるのか)


カノンで試したから、もう指輪を取った。

いきなり出てきたユウキにカノンが驚く。


「えっ、ご主人様いたんですか?」


「いたよ......ちょっと新しい魔法を使ってみた」


そう言ってカノンに赤色の指輪見せて渡す。


「これは?」


「自分の姿が見えなくなる指輪だ」


平然と言ってのけるユウキにカノンはもう声が出ない。

凄いを通り越して呆れに入っているかもしれない。


「そんな凄いものを作ったんですか........」


「これを使えば、楽に城に潜入出来るだろ?」


「まあ、そうですけど.......」


何故かカノンは、少し不満そうに声を漏らす。


「どうした?」


「いえ、なんか全然ご主人様に追いつけないな〜と..........」


後ろに手を組み、上半身を前に突き出すと、顔を赤らめ耳をせわしなく動かす。

こんな動作にドギマギしている俺は変だろうか?

いいや切り替えろ俺.........そもそもカノンが俺に追いつく必要はないだろう、それに別にそんな事を気にする必要は、ないと思うのだが?


「カノンは十分役に立っているんだからそんなこと気にしなくていいんだよ、後そろそろ寝なよ?もう夜なんだから」


頭に手を置き優しく撫でると、顔を綻ばせ、指輪を机に置く。


「分かりました、私はもう寝ます、お休みなさい、ご主人様もあまり無理しないでくださいね?」


そう言ってユウキの部屋から出て行くカノンに苦笑いを浮かべると。


「お休み」


と声をかけた。



「うーん」


と声を出して、伸びをする、背中の椅子から鈍い音がした。


「これは、きついな」


たった2個指輪を作っただけでユウキの魔力がほぼ0になっていた。

(体がだるいな、もう動きたくない........でも指輪を作らないとな)


誰にも見えない指輪、たしかに潜入の効率を上げるために作り上げたものだが..........本音を言うと違う。

もう二度と仲間を失わないため、仲間を傷つけられないため、俺を見捨てて逃げられる、確実な脱出用の魔道具なのだ。


「今日は徹夜だな」


仲間を生かすための魔道具.......その為なら徹夜の何が厳しい事だろうか。

覚悟を決めて、怠い腕を指輪に伸ばしまた付与魔法を使い出した。




次の投稿は3日以内にします

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