第1話 プロローグ
ある山の洞窟の中、一人の男が寝ている。
その近くには、《光る玉》が浮いている。
「どこだ、ここは?」
男は目を開けるとそう呟いた。
そして、男は体を起こし、辺りを見渡し始めた。
すると、男は右側に浮いている《光る玉》を見つけた。
男は、恐る恐る《光る玉》に手を伸ばした。
そして、指が《光る玉》に触れた瞬間、《光る玉》が輝きを放った。
「なるほど。そういうことか」
光が収まってしばらくした後、そう呟いた。
《光る玉》に触れた瞬間に、男の頭の中にいろいろな情報が流れ込んできた。
「俺は死んだのか」
かつて男は、地球の日本という国に生まれた。
そこで、死んでしまった。(死因は不明)
しかし、その後神様に会い、転生することになった。
転生後は、ダンジョンマスターとして第二の人生(?)を歩む。
このような経緯で、現在至る。
転生にするにあたって一般知識は覚えているが、転生前の個人に関する情報、例えば名前や家族構成などは記憶から削除されている。
現在は、ダンジョンマスターとして、《光る玉》改め《ダンジョンコア》と接続されている。
ダンジョンマスターは、ダンジョンを経営することが義務付けられており、ダンジョンコアが破壊されると、ダンジョンマスターも命を落とす。
ダンジョンの経営は、DPを使用して行う。
・DPでダンジョンを作成・拡張できる。
・DPは侵入者を撃退すると入手できる。(生死は問わない)
・DPでモンスターを召喚することができる。
・DPは道具やスキルと交換することもできる。
・DPは、初期費用として10000Pが与えられる。
・一か月毎にDPを支払う義務がある。支払うDPは、ダンジョンの大きさや年数に依存する。ただし、最初の半年は免除される。
DPは、この世界、ユーラリカの維持に必要である。
そのため、神様は死んだ者の中から、ダンジョンマスターとして適正がある者をこの世界に送り込んでいる。
この男が作るダンジョンの場所は、転生前に神様に希望していた場所になった。
それは、ダンジョンが多く集まっており、さらに街に近い場所である。
つまり、冒険者が多くダンジョンに来ることが予想される。
「さて、ダンジョンを作ろうか」