フラグ回収
終「あぁ~~疲れた……。」
学校が終わり、一人で買い物をし帰宅途中に公園に立ち寄る。
ベンチに買い物袋を置き、自販機で勝ったコーラをグビグビ飲む。
疲れた心と体に染み渡るぜ。
桜は友達と用事があるとかで先に帰っている。
一人で帰るのも久しぶりだな。
終「それにしても…今日は何も起こらなかったな。」
玉藻の奴、何が近い内に何かが起きるだよ。
見ろよ、俺だって普通に過ごせるじゃないか。
このまま何も無く一日が終わりまた明日もそれが続く、いつも日常の繰り返し。
終「さてと、帰って夕飯の支度でも…。」
ベンチから立ち上がり、飲み干したコーラの缶を遠くのゴミ箱に向かってバスケの如くシュートする。
綺麗な放物線を描き空き缶はゴミ箱へと吸い込ま……。
ドガアァァァァァァ!!
…れる前にゴミ箱が大・爆・発!
何故!?お、俺のせい!?缶か空き缶が爆発したの!?
???1「あぅっ!?」
するとオロオロしている俺の近くに女の子がぶっ飛んで来た。
今度は何だよ!?
???1「うぅ…げほっ!ごほっ!?」
美少女だが格好は異様だ。元は綺麗だったであろう金髪の長い髪は泥だらけで良く見ると着ている服はボロボロ、怪我をしているのかところどころ血が滲んでいる。
終「おい!大丈夫かっ!」
急いで駆け寄って状態を確かめる、身体のあちこちに擦り傷・切傷それに火傷がある。
これはさっきの爆発だけの傷じゃないな……明らかに人為的に付けられた怪我だ。
女の子をこんなに傷付けやがって!!どこのどいつだ!!
???1「う…ぅん………ハッ!?」
女の子の瞳が開き綺麗な青い瞳が俺を見つめる、どうやら気がついたらしい。
終「大丈夫か?」
???1「あ、あなたは…つぅっ!?」
驚いたのか急に起き上がろうとし、痛みに顔を歪ませる。
終「安心しろ、俺は敵じゃない。」
まだ起きるのもつらそうな女の子を支えてやる。
???1「ふぇ?あなたは一体…。」
終「ただの通りすがりの学生だよ。」
とりあえずこの子をこのまま放っておく訳にもいかないし……一先ず俺の家に運ぶか。
断じてお持ち帰りする訳では無い!
そう思い女の子をおんぶでもして運ぼうとした時だ。
???2「お、いたいた!あんまり手間掛けさせすなやっ!!」
???3「それはコッチの台詞!市街地であんな魔術を使うなんて!一般人に被害が出たらどうするつもり!?おかげで防御結界を張るハメになったじゃない!」
爆発したゴミ箱の後ろから二人の男女が現れた。
歳は俺とそんなに変わらない様に見える。オレンジの髪のガラの悪い男と青い瞳に水色の長いストレートの髪の美少女の二人組、どうやらコイツ等がこの子を傷付けた犯人みたいだな…。
???2「あ?なんだてめぇ?」
???3「ちょっとクレイ!どう見ても一般人でしょう!」
どうやら男の方はクレイと言うらしい。
クレイ「うるせぇなルーシェ、そんくらいわかってる!」
女の方はルーシェって名前か。
それにしてもコイツ等の着ている服、魔術統制局局員の制服だ。
ルーシェ「失礼、私達は魔術統制局第三部隊所属の者です。そこにいるフェイ・マリングスの捕獲任務の最中でしてあなたに危害を加えるつもりはありません。」
この女の子の名前はフェイって言うのか。
それにやっぱり魔術統制局の連中か、面倒なことに巻き込まれたな。